オクトパストラベラー 大陸の覇者(オクトラ大陸の覇者)の非公式RTA大会「OTEOC杯(オテオク杯)」を企画・運営された、「Maca」さんにインタビューを行いました。大会を開催しようと思ったきっかけや、ルール調整で苦労した点などを伺っています。「OTEOC杯」の概要と結果も記載しているため、ぜひあわせてご覧ください。
2022年5月〜7月にかけて、シャドウドラゴン撃破RTA大会「EOC ~Emperor of the champions~ by OCTOPATH TRAVELER大陸の覇者」、通称「OTEOC杯(オテオク杯)」が非公式で開催されました。
総勢34名もの参加者による厳しいRTAバトルが行われ、予選を勝ち抜き決勝に進んだ3名のプレイヤーが自身の持てるスキルを余すところなくぶつけ合い、「OTEOC杯」は盛況のうちに幕を閉じました。
そんな「OTEOC杯」を企画・運営された、オクトラ大陸の覇者 攻略動画投稿者の「Maca」さんに、今回インタビューを行わせていただきました。Macaさん、ありがとうございます!
今回Macaさんには、以下の点についてお話をお聞きしました。
「OTEOC杯」の企画・運営、お疲れ様でした。ターン数ではなく秒数を競う点は興味深く、ルールも深く練られていて素晴らしい大会だったと思います。 この大会を企画しようと思ったきっかけやねらいはどういうところにありますか? |
オクトラ攻略班 |
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Maca | 元々自分がeスポーツ大会を観戦することが好きで、オクトラでもeスポーツのようなことができないかと思ったのがきっかけ。「リアル闘技大会」みたいなのがやりたいなという気持ちがスタートだったかと思います。 |
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Maca | それと、何か1人のユーザーとして盛り上げられるものができたらなという思いもありました。大会のような事ができたら参加者の人はもちろん、その様子を見て「自分もちょっとやってみようかな」と思ってオクトラのプレイに時間を費やす人が増えそうでしたからね。 |
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大会開催が発表された5月は、追憶の覇者登場やEXジョブ実装の発表などで、ユーザー間でも賛否両論が巻き起こっていた時期でした。 そんな中で開催された「OTEOC杯」は、攻略班を含め大会の様子を見ていたユーザーの多くにとっても、ちょっと違った角度からオクトラ大陸の覇者というゲームを見つめる良いきっかけになっていたと感じます。 |
オクトラ攻略班 |
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参加者の募集や日程の調整などで苦労した点はありますか? | オクトラ攻略班 |
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Maca |
どんな人が参加してくるのか分からない怖さと、参加者が集まるのかという不安はありました(笑) 思っていた以上に参加者が集まってくれましたし、それなりに話題になったので自分としては良かったかなと思ってます。 日程調整は、とにかく運営をほぼ一人でやっていたので自分の運営業務とのバランスが難しかったです。あまり日を空けすぎるとこういうのって飽きられちゃうんですよね……。 話題になっているうちに一気に詰め込むのがいいとは思ってたので、そことの兼ね合いが結構大変でした(笑) |
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今回の「OTEOC杯」では34名の参加者が集まっていましたね。シャドウドラゴン撃破が前提というそれなりに高いハードルの中でも、これだけ多くの参加者が集まったことを考えると、大会に興味を持った方はもっと大勢いたことでしょう。 日程もMacaさんのねらい通り、熱量を維持しながら大会にコミットできる、ちょうど良い配分だったと思います。 |
オクトラ攻略班 |
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Maca | あとタイム計測用のプログラムを作るのが本当に大変だった!(笑) 最初は既存の動画編集ソフトに埋め込むプラグインを作成しようと思ったんですけど、なんか上手くいかなかったんですよね。なので仕方なく計測プログラムを1から組むことにしました。 幸いプログラミングの知識はそれなりにあったので、Anacondaという環境を使ってせっせと画像処理プログラムを作成していました(笑) これは2ヶ月かからないくらいだったと思います。 |
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攻略班はライターなのでプログラミングは全くの門外漢ですが(笑)、公正な審査のためにプログラムまで組み立ててしまうのは本当にすごいですね。Macaさんの大会運営に対する熱意を感じました。 | オクトラ攻略班 |
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予選・決勝ともにさまざまな縛りを設けていらっしゃいましたが、ルール設定に際しての意図はどんなところにありますか? | オクトラ攻略班 |
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Maca | Twitterでよく見かけるオクトラユーザーさんって結構進んでる方が多めなんですけど、実際は意外とそうでもないんですよね。 エンドコンテンツまでクリアしているユーザーはごく一部で、過半数がまだまだ高難易度コンテンツにチャレンジしている最中の人だったり、ストーリーを頑張ってる人だったりって感じなので、そこは過半数側に寄り添ったルールにすることを意識してバランスを調整していきました。 |
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▲参考:2022年4月時点での4節到達者は全体の15%程度。
Maca | 縛りを設けた理由としては、今言ったことも理由の1つではあるのですが、単に縛りを設けないと競技として面白くないからです。 だってサッカーとか野球とかも細かなルールがある上で、そのルールの中で競い合うから面白いし見応えがあるわけだし「すごい」ってなるのであって、ルールがなかったらただの乱闘になってしまいますからね(笑) なので面白さや見応えを追求するために縛りを設けたというのもあったりします。 |
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なるべく多くの人が参加できるような、そしてシンプルに言えばアツくなれるような(笑)、そういったゲームメイクを意識されたということですね。 | オクトラ攻略班 |
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ルール設定において調整が難しかった点や、悩んだことがあれば教えてください。 | オクトラ攻略班 |
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Maca | とにかく「どのレベルの人が参加申し込みをしてくるか分からない」以上、何とか力の差が出ないようにルールを調整するのが大変でした。 さらっと説明すると、仮想敵にHPや防御力、攻撃力に仮の数字を当てはめて、その後各キャラのステータスデータを扱っているサイトを参考にして、それぞれのキャラが出せる相対ダメージを計算してバランスを取っていきました。 めっちゃ地味で大変な作業でした。多分1ヵ月くらいかかってます(笑) |
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計算に1ヵ月! それは大変でしたね……。 | オクトラ攻略班 |
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Maca | その結果、ルールに凸(※天賦覚醒の回数)ハンデや武器の使用制限なんかも入れたって感じですけど……なかなかの賛否両論って感じでした。ものすごい数の批評や意見がDMに来てびっくりしましたね(笑) その時に「あぁ、バランスを調整するのは本当に難しいな〜」って改めて感じました。 ただ「批評を言われてルールを変える」っていうのは最悪なので、ルールを変える気はありませんでした。 何を言われようが最後は「ルールは守ってください」の一点張りでしたね(笑) まぁ、結構思い悩んだりもしましたけど(笑) |
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ユーザーが多様である以上ルールによる公平性の確保は必要ですが、誰でも参加できるという点を突き詰めると今度は多様性が失われるというジレンマ……分かります。 改善点は多々ありつつという感じなのかもしれませんが、オクトラ大陸の覇者への深い理解あってこそ作ることのできた、十分にバランスの取れたルールだと感じました。 |
オクトラ攻略班 |
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大会を開催してみて面白いと感じた点や、改めてオクトラ大陸の覇者について気づかされた点はありますか? | オクトラ攻略班 |
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Maca | そうですね、面白いなと思ったのは「制限のある中で最速を出すための解がたくさん出てきた」というところですかね。 特に決勝戦での「シャドウドラゴン(赤)」の討伐は素晴らしかったです。「限定キャラ&原作登場キャラが2人までしか使えない+4凸(天賦覚醒Ⅳ)アクセサリーは1つまで装備可能」という中で、決勝に進んだ3人がほぼ2分前後のタイムで討伐完了させたんですよね。そこは見ていて面白かったですし、すごいなと思いました。 チャットの盛り上がりも良かったですしね、まさにeスポーツ!という感じがしました。 |
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優勝された方は1分40秒ほどの記録だったかと思いますが、6ターンかかってるんですよね。 攻略班が限定キャラと凸アクセ盛り盛りでシャドウドラゴン(赤)を3ターン討伐した際の動画ですら1分30秒かかっているので、あれだけ縛りがある中でここまで秒数を削れるというのは本当に凄まじくて……。 観ていて思わず興奮してしまいました(笑) |
オクトラ攻略班 |
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Maca | 予選ももちろん凄かったんですよ。装備を制限しているのに、トラベラーのアビリティを上手く使って短時間でとんでもない火力を叩き出している人がたくさんいましたし、本当に見ていてとても楽しかったです! |
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Maca | あとは皆さんが「普段使わないキャラに可能性を感じてくれたこと」も何やかんや嬉しかったりします。 最近はインフレが進んで比較的最近出たキャラがよく使われていますからね……。まぁそれがこういうゲームだと当たり前なのですが。 ただ、オクトラは他のゲームとは違ってそれぞれの能力に個性があったりキャラクター性があったりするので、埋もれてしまったキャラをまた使ってくれて嬉しいなという親心みたいな気持ちで大会を見守っていました(笑) |
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よほど縛りをかけない限り、普段のプレイでは一部を除く星3や星4キャラを使う機会はほぼありませんし、そもそもこういった機会がないと性能をよく知らないといったこともあるかもしれません。 こうしたキャラにも「OTEOC杯」の開催によって光が当たったことで、いつもとは違うオクトラ大陸の覇者の面白さが見つけられて、もっとゲームを楽しむ良い刺激になったと思います。 |
オクトラ攻略班 |
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最後に、今後このような大会を企画してみたいといった展望など、総合的なご感想をお聞かせいただければと思います。 | オクトラ攻略班 |
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Maca | 今後はそうですね……「フォースター杯」とか言って星4キャラ限定の大会とか開いてみたら面白そうかなとは思っています。 あとはポニーテールのキャラしか使えない「ポニーテール杯」とか、「ロン毛杯」とか、男子キャラ限定の「男児杯」とか。色々やりたいんですけどね。 |
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Maca | ただ今回の大会で身に染みて感じたんですけど、一人でやるには負担がデカすぎる_(┐「ε:)_ なのでもう少し運営サイドを増やしてから第2回、第3回とかはやっていこうかな。その時にはルールも今回の反省点を活かしてもう少しマシなものにしていこうと思います。 シングルプレイのゲームに競技性を生み出していくというのはかなり難しかったですが、たくさんの人のプレイを見たり構築を組む上での考えや戦略を共有できたというのは非常に良かったことなのではないか、と思っています。 何より楽しかった、それに尽きます。 |
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ひとりでじっくり楽しめるのはオクトラ大陸の覇者の大きな魅力ではありますが、「競う」ということによって初めて発見できる楽しさ・面白さというのもやはりあるわけで……。 そういった意味でも、「OTEOC杯」開催の意義は大きかったと思います。 |
オクトラ攻略班 |
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Maca | あと個人的に今回の大会を元に、仲間大会みたいなのが増えてくれたら嬉しいですね。 シングルプレイのゲームである以上、一人でプレイするのは少し心細さを感じる事があるかと思います。そんな時に今回の大会のように、みんなで競い合いながら楽しんでいく機会が少しでもあれば長くこのゲームを遊んでもらえるんじゃないかなって思っています。 また開催する機会がありましたら、是非とも皆さん参加してくださいね。お待ちしています。 |
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当サイトでもちょくちょく大会を開催してはいますが、もっといろいろな方が競い合いの場を作っていけばそれだけ皆さんのモチベーションも上がり、オクトラ大陸の覇者を長く続けることに繋がりそうですね。 次回開催があれば、攻略班もぜひ参加してみたいと思います。 今回は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました! |
オクトラ攻略班 |
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Maca games |
「OTEOC杯」予選は、戦いの篝火に出現するシャドウドラゴン(黒)を撃破するまでの秒数を競う、RTA(リアルタイムアタック)形式で行われました。
参加者は富・権力・名声の3部門中どれか1部門に応募し、定められた期間中にシャドウドラゴン(黒)を最速で撃破した動画を主催者へ提出します。専用ソフトによる秒数計測の後、順位と決勝進出者が発表されるという流れです。
なお参加者は動画提出後、自身で記録を更新した場合や提出期間中の中間発表を見て負けていた場合などのために、1回のみ動画の再提出が認められていました。
エントリー期間 | 5/19(木)21:00 ~ 5/26(木)20:59 |
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動画提出期間 | 6/6 0:00 ~ 6/12 23:59 |
中間発表 | 6/9 22:00頃 |
結果発表 | 6/15 21:00頃 |
予選使用禁止キャラ一覧 | ハンイット | ヒースコート | テレーズ | トレサ |
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ドロテア | ザンター | サイラス | エリザ |
エルヴィス | アデル | イデア | アニエス |
オデット | プリムロゼ | リアナ | ラース |
セシリー | オルベリク | オフィーリア | ティティ |
ジョシュア | テリオン | リシャール | 2B |
9S | A2 | アーフェン | アラウネ |
クラウザー | ヘルミニア | タイタス | アーギュスト |
ユークス | ロンド |
順位 | 富 | 権力 | 名声 |
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1 | |||
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3 | |||
4 | |||
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6 | |||
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8 | - |
「OTEOC杯」決勝は、戦いの篝火Ⅱに出現するシャドウドラゴン(赤)を撃破するまでの秒数を競う、RTA(リアルタイムアタック)形式で行われました。
参加者は定められた期間中に、シャドウドラゴン(赤)を最速で撃破した動画を主催者へ提出します。秒数計測の後、生放送で決勝進出者全員のシャドウドラゴン(赤)撃破動画が公開され、優勝者が発表されるという流れです。
動画提出期間 | 6/21(火)19:00頃 ~ 6/28(火)23:59 |
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結果発表(生放送) | 7/2 19:00~ |
決勝のルールは決勝進出者のみに発表され、その他の参加者や観覧者に対しては結果発表時にルールを公開する形が取られました。
決勝使用禁止キャラ一覧 | ゼニア | レヴィーナ | サリサ | リンユウ |
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1:27:08~ 決勝動画①
2:07:20~ 決勝動画②
2:30:07~ 決勝動画③
2:43:43~ 結果発表
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RTA大会「OTEOC杯」企画・運営の「Maca」さんにインタビュー!大会を開催しようと思ったきっかけは?【オクトパストラベラー大陸の覇者】
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