【くろこのスポットライト】サイクル構築の魅力

くろこのスポットライト

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ランクバトル1位獲得回数5回最高レート2297S16にて1位2位を同時獲得などの数々の実績を持つ最強プレイヤー。サイクル構築の匠として知られ、高い勝率を維持し続けている。

構築の種類と解説

ポケモンガチ対戦の構築(戦い方)には、大きく分けて「対面構築」「積み構築」「サイクル構築」の3種類があります。今回はその中でも僕が好んで使っており1番強いと感じている「サイクル構築」について話していきます。

対面構築

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まずそれぞれの構築の説明を簡単にすると、対面構築は「対面性能が高い(行動保証のある)ポケモンであまり交代せずに相手のポケモンと打ち合っていく」「先制技を多く採用することで相手のポケモンを倒しやすくする」「相手が考慮できない初見殺しでアドバンテージを取っていく」といったものになります。

積み構築

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積み構築は「状態異常やリフレクター光の壁といった補助技で場を整えてから後続の能力上昇ができるポケモンで全抜きを狙っていく」「少し周りで削ってから後続の積み技後圏内にいれて倒していく」といったものになります。

サイクル構築

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では、僕が普段から好んで使っているサイクル構築はどのようなものかというと「交代を駆使しながら相手とのダメージレースに勝ち続け勝利する」といったものになります。なぜ僕がこのサイクル構築を1番強いと感じている+好んで使っているのかというと、「どんな状況でも自分の力量と構築次第で逆転することができる 」「構築や戦い方上運勝ちを狙いやすくなる」という部分に強みを感じているからです。

では先程紹介した対面構築と積み構築ではこれ以上の強みは出せないのか?という点と、この2つの構築の弱点について説明していきます。

各構築の弱み

対面構築の弱み

対面構築の弱み

まず対面構築は対面性能(行動保証)があるポケモンたちで固められており交代をあまりしないといいました。これは対面構築の強みでもありますが弱みでもあります。行動保証があるというのは非常に強い立ち回りであることには間違いないですが、あくまで対面のポケモンに対して行動保証があるというものです。そのため構築の組み方上大体がミミッキュのばけのかわ、アイテムのきあいのタスキ、といった安易に交代ができないポケモンたちで固められているため不利対面ができても基本的には無理やり居座ることしかできません。

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▲交代するとミミッキュの「ばけのかわ」とウーラオスの「きあいのタスキ」が削られてしまう。

これに加えて対戦が一方通行になりがちで〇〇されたら負け、〇〇できたら勝ち、といった相手依存になるケースがかなり多いです。更に冒頭で説明したとおり「初見殺し」ができるように組まれているため再戦などが起きて手の内がバレた状態で戦ってしまうと簡単に負けてしまいます。

積み構築の弱み

積み構築の弱み

次に積み構築の弱みについて話していきます。こちらも先程説明したとおり「状態異常や壁展開(リフレクター光の壁)」をベースに基本は戦うため相手視点からしてもやることがわかりやすいです。例えば初手でドラパルトがリフレクターor光の壁を貼ってきた時点で「この構築は壁展開だしアタッカー型は考慮しなくていいな」みたいな感じです。

ドラパルト

▲型の多さが売りのドラパルトも、積み構築では強みを活かせない。

さらにこの構築は初手で基本的に「状態異常or壁展開」をしてから後続のポケモンで能力上昇技を使用していくため「2vs3」で始まるケースが多く、こちらの2体で相手の3匹を倒す必要があります。剣盾のランクマッチルールではTOD(Time Over Death)が採用されており、仮にTOD展開にならなかったとしても数的不利をとることはプラスになりません。

数的不利の状況が前提になってしまう

▲有利対面ではあるものの、数的不利な状況を強いられる。

そしてこの構築の1番の弱みは「上振れ(運勝ち)はできないけど下ブレ(運負け)は起きやすい」というところになります。何度も説明している通り、積み構築というのは初手でサポートをしてから後続のポケモンで何度も能力上昇技を使用していくため技を被弾する回数がかなり多いです。そのため、自分が運勝ちすることが少なく(技の追加効果はあるけどそこまで期待できない)こちらは急所や追加効果による運負けが発生するため、安定感がありません。

サイクル構築の弱み

サイクル構築の弱み

ではサイクル構築は弱みがないのか?という話になりますがもちろんあります。先程紹介した積み構築と似ていますが、何度も交代を駆使しながら徐々に詰めていく戦術なので被弾回数が比較的多く、追加効果を引かれてしまうことが弱点です。これに関してはサイクル構築の宿命ですが、逆に言ってしまえばこれ以外の弱点はないと僕は思っています。

サイクル構築の詳しい解説

採用ポケモンの条件

ここからはサイクル構築について更に詳しく説明していきます。サイクル構築には主にどのようなポケモンが採用されているかというと

ポケモンのポイント回復技を持っている

ポケモンのポイント一撃で相手に負荷をかけることができる

ポケモンのポイントサイクルを回せない構築に対して対面的に動ける

ポケモンのポイント状態異常技を持っている

ポケモンのポイント受けるだけではなくダイマックスしても強い

この5つのうち最低1つもしくは2つ以上持っているポケモンが採用されています。

ポリゴン2

例で言うと、僕がいつも採用している「ポリゴン2」は「回復技を持っている」「サイクルを回せない構築に対して対面的に動ける」「状態異常技をもっている」「受けるだけではなくダイマックスしても強い」の4つを兼ね備えています。

型によっては4つ満たせない場合もありますが技や調整をいじることでどこに厚く出るか、幅広く対応するのか、選択できるので問題はありません。

受け回すだけでは勝てない

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基本的には攻撃と補助技と回復技を絡めながら不利なポケモンがきたら交代をして受け回していくのですが、ここで注意しなければいけないのが全部受け回せば勝てるわけではないということです。シングルバトルの性質上6匹の中から3匹を選び戦うというものなので、相手の6匹をこちらの3匹で対応しなければいけません。しかし6匹(実際に出てくるのは3匹)をこちらの3体で完全に受け切るのは不可能に近く、交代をしているだけでは崩されてしまいます。稀に受け回すだけで勝てる構築もありますが本当に極稀です。

火力のあるポケモンの行動回数を増やす

ではどうすれば良いかというと

ポケモンのポイント受けきれないポケモン(=火力のあるポケモン)は自分のエースで潰す

ポケモンのポイントダイマックスで強引に処理をする

ポケモンのポイント読み勝つ

この3点が鍵になります。ここで大事になってくるのが先程紹介した「一撃で相手に負荷をかけることができる」と「サイクルを回せない構築に対して対面的に動ける」の2つの要素を持つポケモンです。

ウーラオス

▲ウーラオスはこの2つの要素を持つ代表的なポケモン。

このポケモン達は後続で受けれないポケモンたちをサポートすることができます。受けポケモンを倒してくるポケモンを先に倒してしまえば「交代をしながらダメージレースに勝ち続ける」というコンセプトが実現します。この様に、ただ受けるだけではなく攻めポケモンや対面的に動けるポケモンをサイクルに介入させながら何度も行動できるターンを増やし詰ませるのがサイクル構築です。ただ受けているだけの受けループが勝てないのは、切り返しのポケモンがおらず崩されてしまうという上記の理由からです。

TODとダイマックス

サイクル構築はTODを狙いやすい

TODとは? 制限時間を経過しても決着が付かなかった場合、残りのポケモン数で勝敗を決めること。残りのポケモンの数が一緒だった場合、HP割合で勝敗を決める。

先程少し触れましたが、特にサイクル構築が剣盾というゲームに噛み合っているのがTOD(Time Over Death)とダイマックスの存在です。剣盾の対戦ルールではシーズン1が時間無制限(TODが存在しない)、シーズン2が総合時間15分、シーズン3以降が総合時間20分というものになっており対面構築や積み構築では狙いにくい時間判定で勝ちに行くことができます。

1ターン目からの意識付けが重要

実際に僕がサイクル構築でランクマッチをやっているとTODになることはかなり多いです。もちろんTODで負けることもありますが、1ターン目から意識したり時間を図ることで「どのタイミングに攻めればいいか」、「相手の体力はどのくらい削れているか」などを把握し95%くらいはTOD勝負において勝ち切れています。(TODで負けそうな時は時間勝ちを狙わずに攻めに行くので当然ちゃ当然ですが。)

サイクル構築は「守りのダイマックス」を使える

サイクル構築は「守りのダイマックス」を使える

次にダイマックスについてです。ダイマックスは剣盾から追加された新要素で、3ターンの間「技の攻撃力があがり追加効果がつく」「HPが2倍になる(ダイマックスレベルMAX)」という非常に強力な戦況を変える要素になります。このダイマックスには使い方が2つあり、1つ目が「こちらがダイマックスを通す」2つ目が「相手のダイマックスをいなす」という使い方になります。1つ目はどの構築でも使えて「通せれば勝ち、通せなければ負け」という展開になりやすいです。ここで重要なのが、サイクル構築は2つ目の「相手のダイマックスをいなす」という動きを組み込みやすいことです。

相手のダイマックスのいなし方が鍵

相手のダイマックスのいなし方が鍵

対面構築や積み構築は基本的に一方通行の攻撃的な構築が多く守りのダイマックスを使うことがありません。というか守りのダイマックスを構築上使うことができません。なので相手のダイマックスに対してこちらがダイマックスを合わせる、もしくは普通に交代をしていなすという行動さえできれば「お互いダイマックスがない、もしくはこちらだけダイマックスがある」といった展開に持ち込むことができます。

いくらサイクル構築が耐久の高いポケモンで固められてるといっても相手の積み+ダイマックスの前では厳しい展開になってしまいます。しかしそこでお互いダイマックスが無ければダメージレースに勝ちながら勝利、こちらのエースでダイマックスをして相手のポケモンを3タテするといった動きができます。相手のダイマックスをどう処理するかで勝ち負けが決まると言っても過言では無いので攻めと守りのダイマックスを使えて勝ち筋をとれるのはサイクル構築の強みになります。

最後に

ポケモンが上手くなりたいなら「サイクル構築」

ポケモンが上手くなりたいなら「サイクル構築」

サイクル構築はこれらの理由から何度も交代や補助技を活かして戦っていくため試合時間やターンが長くなりがちですが、その分不利な展開になっていても少しずつ巻き返すことができたり他の戦術では狙いにくい勝ち方をすることができます。僕も最初は「起点作成からの積み構築」というものを使っており、初のレート2000到達からレート2100達成までいくことは出来ましたがその先に未来が見えず「これ以上いい結果を出せない」と思い戦い方を変えることにしました。最初は中々勝てずに苦戦をしましたが、徐々に安定度が増していき最終レート2100越えや最終1桁、そして最終1位をとることができました。

対面構築や積み構築はその場その場は乗り切ることはできますが次シーズン以降やその先に未来がないと思っているのでこれから勝ちたい方ポケモンが根本的に上手くなりたい方は是非触ってみて欲しい構築になります。

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