【ゴーストオブツシマ】誉れの意味と考察【Ghost of Tsushima】

ゴーストオブツシマ(Ghost of Tsushima)の誉れに関する記事です。誉れとはどのようなものなのか、また、仁と志村の考える誉れに関して様々な考察をしているので、ぜひご覧になってください。

※エンディングのネタバレあり注意

誉れの意味

評判がよいことや名誉

「誉れ」とは評判がよいことであったり名誉という意味です。用例としては「誉れ高い」という使い方をする場合が多く、この場合はそのまま評判がよいことや名誉ということが高いという意味になります。

また、故事成語として「出藍の誉れ」というのもありますが、弟子が師よりも優れることのたとえです。本作を考えてみると、出藍の誉れもなかなか示唆している部分も多いかもしれません。

英語ではhonor

「誉れ」は英語では「honor」になっています。honorは名詞の場合名誉や名声、高潔などの意味です。また、その他にも誇りというニュアンスも含むようです。本作を通してみれば、そうしたことを全て包括した概念として「誉れ」という言葉を使っているように思われます。

志村がいう誉れ

規律を守ること

本作では序盤から「武士の誉れ」というもので、「志村」から仁に徹底的に教え込まれた場面があります。曰く、志村が考える誉れは「民の模範」になることです。そのために、主に尽くし勇気や信義、節制を重視し、規律を守ることによって誉れを生むと考えています

厳格に守るがゆえに融通が利かない

志村が考える誉れはかなり厳格なものです。それ故、物語中で仁と衝突することになります。志村は、上述したように規律を守ること、つまり武士が規範になるのだという考えです。規範足り得るためには卑怯な手段を用いてしまった場合、一時はよかったとしても、その後それが尾を引きずるだろうと。それが、作中最後でも語られたように、民が武士に反するようになるのでは、また、仁も背中を刺されるのでは、と伝えている場面です。


余談ですが、志村の不安は西洋思想に通底するものがあるように思えます。本作の武士と民の関係は武士の支配によるものと言い換えてもいいかもしれません。しかし、その武士であった仁が志村に背した上、民と協力して蒙古を退けた(鑓川での戦)実績もあり、ここに武士が規範たり得たという厳格な構図が崩れ去ります。

エンディングでは、本土から新たな武家が遣わされるこという志村のセリフもあることを考えると、ゴーストオブツシマの世界の武家というのは将軍様から遣わされており、さらに誉れ高いものだと言えるでしょう。これはいわば王権神授説のようなもので、つまり神=将軍から遣わされている誉れ高き武家という構図です。

王権神授説は社会契約説によって否定されます。社会契約説とは国が成り立つのは個人間による契約だと考えるもの(国→個人ではなく個人→国家)ですが、その過程でロックの抵抗権なども唱えられます。この抵抗権は自然権に反した行動をした場合、民が抵抗・革命を起こすことができるという理論です。この抵抗権はまた、アメリカ独立戦争などの理論的根拠ともなっています。

単純に仁が武士として民に主に背するという規範を見せた、ということように捉えることもできます。しかしその場合ですと、武士ではなく冥人になった、という全体の話の流れや中盤移行の、特に鑓川の戦が契機となって百姓たちも日本を守るために立ち上がるといったストーリーからすると話がややブレるように思えます。

また、武士ではなく冥人だとしても、冥人が新たな規範になってしまった、という話の流れだとしたら(志村はそう捉えている節はある)結局武家社会の軛から逃れられておらず、重複にはなりますが百姓が立ち上がるというストーリーラインからやはりブレてしまうように感じられます。もちろん、史実を見れば武家社会はこれ以降長らく続いていくことになりますが。

以上誉れに関する余談でした。もちろん上述したようなことを考えずとも志村の不安は直感的に理解できます。しかし冥人によって民衆が本土より遣わされた新たな武士に従わないのでは、という志村の考えはどこか近代的な価値観を感じさせるものではないでしょうか。

仁の考える誉れ

民を守ること

仁は志村から徹底して武士の誉れを叩き込まれます。実際に、物語序盤〜中盤までは葛藤しますが、それでも仁はそうした武士の誉れに背いてまで、民を守ることを決断します。しかし、ここで大事なことは、仁にとっての誉れ高い行為というのはまさにその「民を守ること」それだけです。

幼いときからの仁の決意

こうした民を守ることというのは、幼いときから持っていたものです。物語序盤のムービーでは、仁は志村の誉れとはという問いかけに対し「民を守る」と答えています。志村にはお前は優しいなと言われ、しかしそのためには規範足らねばならんと志村は続けるます。しかし仁は「民を守ること」を胸に秘め続け、冥人となります。

仁と志村の誉れの対立

二人の誉れが違うことによって衝突

以上を見てみますと、本作では志村ばかりが誉れにこだわっているように見えますが、その実仁は仁自身の「誉れ」にこだわっていたのです。どうしても作中では志村の戦略性のなさなどが目立ちますが、実際に仁は人望のようなものはあるにせよ、恐らくそれは志村の懸念通り蒙古軍がいるときのみではないでしょうか。

蒙古を退け平和になった暁には、手段を問わず誉れ(志村の考える)がない仁は、背後から刺される可能性もあります。それでも、仁は民を守るため、志村の教えた誉れではない自身の誉れのため、志村と戦います。

仁の最後の選択が生かす場合

本作のラストでは、志村を生かすか殺すかの選択が問われます。これはなかなか難しくどちらが正解とは言えませんが、「生かす」選択肢を選んだ場合、仁は志村をすら「民」として扱ったといえるかもしれません。仁は民を守ることを誉れにし、そしてそれを至上命題にして戦ってきました。あそこで志村を志村としてではなく、対馬の民として扱った場合、父を殺せないのも本心でしょうが、あの瞬間志村は仁によって守られる民になりました。

仁の最後の選択が殺す場合

一方の殺すのラストでは、志村を志村として殺してあげます。ここで大事なのは、殺されることを志村自身が誉れ高いと考えていたことです。仁はもはや武士ではありません。謀反人なのです。そうした謀反人に対して、誉れ高い最期を儂にくれというのは、非常に重く、仁への敬愛も伝わってきます。それらを汲んだ上で志村を殺す選択を取った仁は、あの瞬間真の武士であったことでしょう。

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