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【取材レポート】ゲーム体験を通じて「著作権」を学ぶ!カプコンのスタジオで学ぼう「ゲームサウンド制作体験と著作権2026」潜入レポート

【取材レポート】ゲーム体験を通じて「著作権」を学ぶ!カプコンのスタジオで学ぼう「ゲームサウンド制作体験と著作権2026」潜入レポート

難しい「著作権」というテーマを体験型で学ぶ意義

前向きに取り組む学生たちの姿が示す、新たな教育のアプローチ

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著作権と聞くと、多くの人が「複雑で難しい法律の話」「堅苦しいルール」といったイメージを抱くのではないだろうか。とくに若年層や学生にとって、テキストや講義だけでその本質を理解するのは容易ではない。

しかし、今回カプコン本社を会場として開催された啓発イベント「ゲームサウンド制作体験と著作権2026」は、そうした先入観を見事に覆す画期的な「体験型イベント」として構成されていた。

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本イベントには法律の勉強会という重苦しい空気は一切なく、ゲームを通じて目を輝かせる学生たちの姿があった。参加者は自らの手を動かし、仲間と協力しながら、クリエイティブな作業と裏側にある権利の存在について学んでいた。

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▲今年の舞台も大阪にあるカプコン本社。学生たちにとっては夢の空間が広がっていることだろう。

そんな本イベントの様子を中心に、最後はカプコンサウンドチームの岐部氏とACCS中川氏への特別インタビューもお届けしていく。

日用品がゲームの命に変わる!創意工夫のサウンド制作体験

カセットテープやタライを駆使した、圧巻のフォーリーサウンド制作

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本イベントにおいて最も興味深く、学生たちのクリエイティビティが爆発していたのが「ゲームサウンド制作体験」のコーナーである。ここでは、BGMや効果音(SE)がない無音のゲーム映像が用意されており、参加した学生たちは映像に合わせて自分たちで音を作り、当てはめていくというミッションに挑戦した。

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音源として用意されていたのは、専用のデジタル機材などではなく、なんと引き出されたカセットテープのテープ部分、タライ、タンバリンなどといった日常的な道具の数々であった。学生たちは映像の動きを食い入るように観察して試行錯誤を繰り返していた。

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彼らのパフォーマンスは真剣そのものであり、タイミングを合わせて音を鳴らす様は、さながらプロの音響効果スタッフのようであった。幾度ものリテイクを経て、ついに自分たちが作り出した音がゲーム映像と完璧にシンクロした瞬間、学生たちからは歓声が上がった。

この実践的な体験を通して、彼らは「ゲームを構成する音の一つひとつにクリエイターの知恵と労力が詰まっており、それらすべてが守られるべき著作物である」という事実を、理屈ではなく実感として深く理解したはずである。

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▲壁の作りも特殊!様々な音が響く形状に仕上げられている。

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▲古い小道具からもいい音がでるとのこと。普段ゲーム内で流れている音は、制作チームの工夫の数々によって作り出されている。

白熱の『ストリートファイター6』トーナメントがもたらす気づき

プレイの熱狂と、サウンドから学ぶ権利の大切さ

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サウンド制作でクリエイターの視点を学んだ後、会場の熱気は「ゲーム大会」のコーナーで最高潮に達した。ここでは大人気対戦格闘ゲーム『ストリートファイター6』を用いたトーナメント戦が実施された。単なるゲーム大会にとどまらないのが本イベントの優れた点であり、試合中はゲームサウンドの重要性にフォーカスするよう促されていた。

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対戦が始まると、打撃の重みを感じさせる効果音や、キャラクターの個性を際立たせるボイス、そしてバトルの展開を熱く盛り上げるBGMが会場に響き渡る。プレイヤーも観客も、そのサウンドがあるからこそ極限の没入感と緊張感が生まれていることを肌で感じ取っていた。

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試合が白熱するにつれ、画面を見つめる学生たちの目は真剣さを増し、背後からは「頑張れ!」といった鼓舞する力強い声援が幾度も飛び交っていた。見ず知らずの他人が作ったゲームであっても、サウンドや映像といった著作物の力が人々を熱狂させ、一つに結びつける。

楽しくゲームをプレイし、大いに盛り上がるというパフォーマンスそのものが、「これほど素晴らしい体験を提供してくれる著作物を、消費者として正しくリスペクトし守らなければならない」という強いメッセージを彼らの心に刻み込んでいた。

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▲上位入賞者には、本イベント限定グッズの贈呈も!一生に一度の思い出になること間違いなしだ。

体験を知識へと昇華させる座学と、学生たちによる感動のアウトプット

自らの言葉で語られた、著作権に対する意識の変化

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イベントの締めくくりとして用意されていたのが、著作権の細かな法規定やルールについて学ぶ「座学」の時間である。通常であれば退屈に感じがちな講義も、自ら音を作り、ゲームの熱狂を味わった直後の学生たちにとっては、非常に興味深い内容として受け止められていた。彼らの受講態度は真剣そのものであり、講師の言葉を一言も漏らさまいとメモを取る姿が見受けられた。

そして何より素晴らしかったのは、最後に設けられた発表の時間である。学生たちは今回のイベントを通して学んだこと、感じたことを自らの言葉で発表し合った。「今まで何気なく聴いていたゲームの音が、こんなにも大変な作業で作られていると初めて知った」「クリエイターの権利を守ることが、著作権の役割だと理解することができた」など、一人ひとりの口から語られる感想はどれも実感を伴っており、非常に頼もしいものであった。

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▲オリジナルデザインの冊子で、楽しく学べるのも本イベントの特徴の一つだ。

単なるインプットで終わらせず、体験を通じた感情の変化を伴いながら、最後に自らの言葉でアウトプットする。この一連のプロセスこそが、本イベントが教育プログラムとして極めて高い完成度を誇る証明である。

著作権という難題に対し、真摯に向き合い成長していく学生たちの姿は、これからのデジタル社会の明るい希望を感じさせるものであった。

【特別インタビュー】カプコン岐部氏×ACCS中川氏が語る“著作権とリスペクト”

なぜ「座学」ではなく「スタジオ体験」だったのか?

━━まずは読者の方に向けて自己紹介をいただけますでしょうか。

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【岐部氏】
株式会社カプコンでサウンド制作に携わっている岐部と申します。主にゲームサウンドのデザインや収録、そしてゲームサウンド全体のディレクションを行っています。

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【中川氏】
コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の事務局長を務めている中川です。デジタル著作物の著作権保護と普及啓発活動を行っています。海賊版対策などの権利保護だけでなく、今回のようなイベントを通じた教育活動も重要なミッションです。

━━よろしくお願いします!今回は従来のセミナーや座学といった形式ではなく、実際にスタジオを使った「サウンド制作体験」というアプローチを選ばれていると思います。この形式を採用された背景や、込められた思いは何だったのでしょうか。

【中川氏】
中高生に向けて「著作権の勉強会をやります」と真正面から伝えても、正直なところなかなか興味を持ってもらえません。しかし、彼らが日頃から親しんでいるゲームや音楽といった身近なエンターテインメントを入り口にすれば、より自分ごととして学んでもらえるのではないかと考えました。

そこで、誰もが知るゲームメーカーであるカプコンさんにご協力を仰ぎ、今回の体験型イベントが実現した次第です。カプコンさんのような業界の第一線で活躍される企業とタッグを組むことで、「プロの現場を体験してみたい」という中高生たちの純粋な好奇心を刺激し、結果として著作権への関心を高めるという大きな相乗効果が生まれました。

根底にあるのは「好きだからこそ尊重する」クリエイターへのリスペクト

━━昨今、ゲーム実況や二次創作はタイトルの認知拡大において非常に大きな力となる一方で、権利保護との線引きが難しいテーマでもあります。サウンドチームとして、こうしたユーザー発信のカルチャーと自社の権利保護に対して、どのようなマインドで向き合っているのでしょうか。

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【岐部氏】
ゲーム実況や二次創作がタイトルに良い影響を与え、コミュニティを盛り上げてくれることには、日々大きな感謝を感じています。ただ一方で、私たち制作者はひとつの作品に対して膨大な時間と労力、そして強い思いを込めて開発に臨んでいます。

会社として定めているガイドラインは、決してユーザーの皆様の発信を厳しく制限するためのものではありません。クリエイターの権利をしっかりと守りながら、ユーザーの皆様にも安心して作品を楽しんでいただき、継続的に応援していただくための「健全なルール作り」なのです。

作品を好きだと言っていただける気持ちは我々の大きな励みになりますが、同時に「クリエイターの努力に対するリスペクト」も大切にしていただきたいと願っています。

━━今回のスタジオ体験を通じて、若い世代に最も伝えたい「著作権との正しい向き合い方」とは何でしょうか。

【岐部氏】
一言で表現するなら、やはり「リスペクト」に尽きます。著作権と聞くと厳格な法律のように聞こえますが、本質的にはクリエイターが生み出した作品を守り、私たちがこれからも新しい作品を作り続けるための大切な土台です。

「好きだから何をしてもいい」と考えるのではなく、「好きだからこそ、その作品と作り手を尊重する」という意識を持ってもらえたら嬉しいですね。

【中川氏】
これまでの学校教育の現場などでは、どうしても「著作権があるから勝手に使ってはダメ」という、規制や禁止の側面ばかりが強調されてきました。

しかし、実際にプロがどれほど大変な思いをしてひとつの音や映像を作っているのかを現場で体験すると、「これほどの手間がかかっているのだから、ルールを守らなければいけない」と、子供たちの意識が自然と変わっていくのを感じます。

著作権は単に制限するためのものではなく、権利者の努力と情熱を守るためのルールなのだと気づいてもらうこと。それこそが、今回の体験型イベントがもたらした最大の教育効果だと確信しています。

体験設計と感情を動かす「人」の力

━━近年、生成AIの進化により、誰でも手軽にクオリティの高いBGMや音声を作れる時代になりました。こうした技術革新が進む中で、人間のサウンドクリエイターだからこそ生み出せる本質的な価値はどこにあるとお考えですか。

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【岐部氏】
確かにAIの進化は目覚ましく、クリエイティブの可能性を大きく広げてくれていると感じます。しかし、我々ゲームのサウンドクリエイターは単に「きれいな音楽」を作っているわけではありません。「この場面でプレイヤーにどういう感情を抱いてほしいか」「どのような体験を提供したいか」という、ゲーム全体の体験設計こそが最も重要な役割なのです。

ゲームの企画意図を深く読み解き、チームメンバーと密なディスカッションや試行錯誤を重ねていくプロセスは、人と人との感情の共有から生まれるものです。AIは非常に強力で便利なツールですが、最終的に「ユーザーの心を動かすためにどんな音が必要か」を見極め、判断する人間の意思の介在は、これから先もますます重要になっていくと考えています。

著作権はクリエイターを守り、未来の作品を作るための土台

━━SNSなどで誰もが手軽に情報発信できる現代において、若い世代が正しく著作権と向き合い、ルールを守っていくためのポイントを教えてください。

【中川氏】
とてもシンプルなことですが、「自分がされて嫌なことは相手にもしない」という意識を持つことです。「もし自分がゲーム会社の開発者だったら、これをされたらどう思うだろうか」と、一度立ち止まって相手の立場に置き換えて考えてみてください。

著作権はユーザーを縛り付けるものではなく、何十人、何百人というクリエイターたちが力を結集して作り上げた作品を守り、彼らがこれからも素晴らしいゲームを生み出していくための基盤です。そうしたポジティブな側面をもっと多くの方に知ってもらえたらと願っています。

━━最後に、この記事を読んでいるゲームファンの皆様に向けてメッセージをお願いします。

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【岐部氏】
ゲームサウンドは、普段プレイしている中ではあまり強く意識されない部分かもしれませんが、皆様のゲーム体験に常に寄り添い、感情を揺さぶる非常に大切な要素です。この記事をきっかけに、ゲームサウンドの奥深さや、それを守る著作権の大切さに少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

クリエイターの熱い思いや日々の努力にリスペクトを持ちつつ、次にゲームを遊ぶときは、ぜひ「音」にも耳を澄ませて、全力で楽しんでみてください。

【中川氏】
ゲームというコンテンツは、まさに「著作権の塊」と言っても過言ではありません。しかし、だからといって決して難しく考えたり、怖がったりする必要はありません。自分たちが心の底から楽しいと思っているゲームがあるなら、どうかルールを適正に守ったうえで、思い切り遊んでください。

プレイヤーの皆様一人ひとりがルールを守って楽しむことが、未来の素晴らしいゲーム産業を支える力に繋がっていきます。

━━貴重なお話ありがとうございました!

ゲーム体験を通じて、頭ではなく心で理解する著作権の重み

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今回、筆者が「ゲームサウンド制作体験と著作権2026」を取材して最も強く感じたのは、知識を“心と体で理解する”ことの絶大な効果である。単なる座学ではなく、自らの手で音を生み出し、ゲームプレイの熱狂を肌で感じるプロセスを経ることで、学生たちの目つきは明らかに変わっていた。

「著作権=ダメなもの、面倒なルール」というネガティブな固定観念を取り払い、「クリエイターの努力へのリスペクト」というポジティブな感情へと変換させるこのアプローチは、これからの時代における教育の最適解の一つと言えるだろう。

参加した学生たちの中から、未来の凄腕サウンドクリエイターや、著作権を正しく理解し業界を牽引する人材が誕生するかもしれない。大盛況で幕を閉じた「ゲームサウンド制作体験と著作権2026」。

教育とエンターテインメントが見事に融合した本イベントの、来年の開催にも期待大である。

※ACCSはイベントだけでなく、学校や企業に講師派遣も行っています。気になる方は下記URLをチェックしてみてください。
https://www2.accsjp.or.jp/activities/2025/PRkshk.php

『イベント概要』

イベント名:ゲームサウンド制作体験と著作権2026

日時:7月23日(木) ①10:30- ②14:30- / 7月24日(金) ③10:30- ④14:30-

対象:中学生・高校生

内容:ゲームソフトの効果音収録専用スタジオの体験など(カプコン)、ゲームソフトに関わる著作権のミニ講義(ACCS)

定員:各回16名(抽選制)

参加費:無料

場所:株式会社カプコン大阪本社 大阪市中央区内平野町三丁目1番3号

主催:一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)

協力:カプコン知的財産部 カプコンサウンドチーム

後援:近畿経済産業局、大阪府教育委員会、大阪市教育委員会、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会

©CAPCOM

[取材協力]:株式会社カプコン / 一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)

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Edited by : ゲーム山本

ゲームエイトの編集チームです。ゲームに関する最新攻略情報・ニュース・レビューを日々お届けしています。