2024年3月17日(日)に開催された『ぷよぷよeスポーツ』の公式プロ大会「ぷよぷよグランプリ 2024 ファイナル」をゲームエイトライターが実際に取材することができた。熱戦が繰り広げられた決勝トーナメントの様子をお届けする。
「ぷよぷよグランプリ 2024 ファイナル」とは？
「ぷよぷよグランプリ 2024 ファイナル」は『ぷよぷよeスポーツ』の公式大会。
2023年度に開催された「ぷよぷよ」の各大会にて優秀な成績を収めた全16名の招待選手によるプロ・アマチュア混合の賞金大会だ。
出場選手全16名を4グループに分け、グループごとにリーグ戦を実施し各グループ1位の選手が決勝トーナメントに進出。
予選を勝ち上がった4名の選手によるシングルイリミネーション方式のトーナメント戦が行われた。
予選の結果と、決勝トーナメントの組み合わせは画像の通り。momoken選手、ともくん選手、マッキー選手、Shiyota選手が予選を勝ち上がった。
セミファイナルは10本先取で行われ、グランドファイナルは20本先取ルールが適用される。
20本先取は練習では多く用いられるルールであるものの、公式大会で取り入れられたのは初。より実力や試合展開に合わせた柔軟な対応力が求められることとなった。
大会MCは石飛恵里花さん、実況解説はALFさん、飛車ちゅうさんが担当した。
自身も有名なプレイヤーであるお二人により、試合展開や試合中に作戦がしていく様子などが言語化されて解説されるため、ぷよぷよにそこまで詳しくないという方でも試合に没頭して楽しむことができるようになっている。
接戦が続いたセミファイナル
セミファイナル1戦目は、特別招待枠momoken選手vs.前回大会「ぷよぷよグランプリ 2024 2nd」覇者のともくん選手というカードとなった。
momoken選手は大会で解説を務めることも多い、ぷよぷよ界のレジェンドとも言える存在。公式大会に選出として出場するということで高い注目を集めていた。
序盤はmomoken選手による一瞬の隙も許さない攻めが刺さり、1-5とmomoken選手が大きくリードする形に。
しかしそこからペースを掴んだともくん選手も食らいつき、7-7と同点まで追いついていく。
勢いそのままに、10-8でともくん選手が勝負を制した。
続いての勝負はマッキー選手vs.Shiyota選手というカードに。
Shiyota選手の手を完全に読み切っているかのような対応力で、マッキー選手が一気に7-1へと大きくリードを広げた。
しかしここでコントローラーの接続が切れるというアクシデントが発生し、試合は一時中断。そこで対策と切り替えができたか、8-2という状況からShiyota選手が5本連取で一気に追いついていく。
8-4の場面では本線による大連鎖勝負となり、Shiyota選手が幽霊連鎖まで伸ばしきっての完璧な15連鎖で押し切るというド派手な見せ場もあった。
しかしそこからも冷静な対応で立て直したマッキー選手が一気に3本を連取し、10-7で勝利を決めた。
公式初の20本先取となったグランドファイナル
グランドファイナルは、ともくん選手vs.マッキー選手というカードに。2月に開催された「ぷよぷよグランプリ 2024 2nd」と同じ組み合わせとなった。
試合直前インタビューでは強敵のマッキー選手に対しても楽しんで勝ちたい、と語ったともくん選手に対し、前回の決勝戦でともくん選手に負けてしまったので、今回はリベンジして優勝したいと語るマッキー選手。どちらも気合いは十分だ。
今回は公式大会初の20本勝負。観客も選手の入場に合わせて声援を送ったり、配布されたバルーンを叩いて応援するなど、会場のボルテージも最高潮となっていた。
試合が始まると、なんと1試合目からマッキー選手による16連鎖が飛び出すなどド派手な展開に。
前回の「ぷよぷよグランプリ 2024 2nd」のグランドファイナルではむしろ大連鎖勝負を避けていた印象すらあったマッキー選手だったが、今回は自ら本戦による大連鎖勝負をしかけていった姿が印象的だった。
その後も何試合か大連鎖による勝負が続いた後、小連鎖による読み合いが多い形へと試合の形が変化していき、最初は大連鎖勝負で大きくリードを広げていたマッキー選手にともくん選手が追いついていく。
10-14の場面では、裏まで連鎖を伸ばしきったともくん選手による16連鎖全消しというプレイも飛び出す。お互いに催促を打ち合いながらも隙を見せずに連鎖を伸ばした完璧なプレイに、会場も白熱する。
ともくん選手も食らいつくも、マッキー選手は追随を許さない。最後は15-20でマッキー選手が王座を勝ち取った。
マッキー選手は勝利者インタビューで、この日のために年単位での調整を行なってきたことを吐露。笑顔を浮かべながら、優勝への並々ならぬ覚悟を語ってくれた。今回手にした賞金は、親御さんのために使いたいという。
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（編集・執筆／はちたろう）
