2024-09-04

【インタビュー】三国志を題材とした新作ゲーム「Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen -」のプロデューサーの西山泰弘氏にインタビュー!「三国志大戦」の生みの親が考える進化した新たな三国志ゲームとは!?

2024年の冬にリリース予定の三国志を題材とした新作ゲーム「Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen -」(以下、『Battle of Three Kingdoms』)。そんな本作のプロデューサーに就任したスゴロックスの代表取締役 兼 エグゼクティブプロデューサーを務めている西山泰弘氏に直撃インタビュー。「三国志大戦」の生みの親が作り出す世界観や新たなゲームシステム、今後のスゴロックスについてもお聞きしてきたので、ぜひ最後までチェックしてみてほしい。

自己紹介

ーー前回のインタビューから3ヶ月ほど経っているので、改めて読者に自己紹介をお願いしてもよろしいですか?

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西山泰弘氏(以下、西山氏):『スゴロックス』の代表取締役 兼 エグゼクティブプロデューサーを務めている西山泰弘です。前回インタビューをしていただいてから約3ヶ月経って、ようやく会社も落ち着いてきていると思います。元セガの西山のイメージをお持ちの方も多いと思うのですが、少しずつスゴロックスの西山が定着してきていたら嬉しいですね(笑)

ーーありがとうございます!よろしくお願いします!

「Battle of Three Kingdoms」の裏側に迫る!就任までのきっかけや経緯について

ーー今回「Battle of Three Kingdoms」のプロデューサーに就任されたと思います。なぜdouble jump.tokyoさんが作っている同タイトルのプロデューサーに就任したのでしょうか。

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西山氏:今回は「double jump.tokyo(ダブルジャンプトウキョウ)」さんとの新しい取り組みとして、雇われプロデューサーで「Battle of Three Kingdoms」に携わらせていただいています。雇われという形になっているのですが、コミュニケーションが取りづらいということは全くなく、チームメンバー全員が一丸となってゲーム作りに取り組んでいます。

就任までの経緯としましては、僕が独立するにあたってセガを退職した際に、double jump.tokyoさんが噂を聞きつけてお声かけいただいたのがきっかけです。「三国志大戦」が入口となってdouble jump.tokyoの方々と話していく中で、手を組んだらもっと面白いゲームを作れるし、よいパートナーになるんじゃないかと感じたので、プロデューサーを引き受けました。

ーーそうだったんですね!お話を聞いていて就任にあたって苦労したこともあると思いますが…。

西山氏:もちろん大きなリスクもありました。double jump.tokyoさんの方で既に作っているゲームに途中から僕が入っていくわけですから。この話を受けるにあたって弊社のスタッフから「本当に受けるんですか?」という声もありましたね(笑)普通なら独立して一からゲームを作った方が安全ですからね。

ーーお話しを聞いていて確かにリスクが大きいと感じますね。

西山氏:僕は大きなスタジオを作る気は全くなくて、プロデュース集団という立ち位置にいたいと思っています。この世の中には面白いのに売れていないゲームが沢山あって、中身は全く違うのに表面上だけ見られてユーザーさんに興味を持ってもらえないとか。僕はそれが勿体無いと思っているので、なんとかして日が当たるようにしてあげたいんです。

その中でdouble jump.tokyoさんはエンジニアやテクニカル、クリエイターのモノづくりに長けている集団だったので、スゴロックスとよい相性のパートナーだと感じたのが大きいですね。

最高に面白いコンテンツを届けるために!「三国志大戦」の生みの親である西山氏が注力したシステムとは?

ーー今回三国志をテーマにしているゲームだと思うのですが、「三国志大戦」の生みの親である西山さんが特に注力した部分を教えていただいてもよろしいですか。

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西山氏:今回はブロックチェーンゲームなので、ブロックチェーンを利用して今までの三国志大戦をどこまで進化させられるかが、注力した部分ですね。ブロックチェーンはよりよいゲーム体験を届けてくれる可能性があると感じていて、セキュリティ性や資産性を活かしたゲームを作っていきたいと考えています。

逆で言いますと、ブロックチェーンの仕組みがないとアーケード版のようなトレーディングカードシステムを再現できません。カードが被ってしまった場合、昔は交換していたのにデジタル上ではできなくなってしまっています。そのトレーディングを実現してくれたのがブロックチェーンで、制限の中でどこまで「三国志大戦」を生まれ変わらせられるか、やり切れるかを考えながら作っていますね。

ーー僕もよくカード交換していました。どこまで進化しているのか楽しみです!

西山氏:僕たちは最高に面白いゲームを作っていると思っていますので、期待して待っていただけると嬉しいです!

ーー期待して待っています!一番こだわったゲームシステムも教えていただいてもいいでしょうか。

西山氏:幅広い年代の方が遊べる対戦ゲームをコンセプトに作り込んでいます。「三国志大戦」を作っている時から感じていたことなのですが、シューティングや格闘ゲームって10代や20代といった若い世代の方に勝てないことが多いですよね。なので、基本は僕でも勝てるようなゲームを作りたいと思っています(笑)ハンドスキルや反射神経だけではなく、戦略に重きを置いているゲームに仕上がっていると思います。

ーーアーケード版とは異なったシステムを採用している部分もあるんですね。逆にアーケード版から残しているもので注目してほしい部分はありますか。

西山氏:アーケード版では、イラストにどれだけ魂を込められるかをこだわっていました。パラメーターやフレーバーテキストに力を入れて、もっと武将一人一人に興味を持ってもらえるように努力していたんです。なので、今回もイラストレーターさんが書いてくれたイラストに、魂を込められるように力を入れています。なので、キャラクターデザインにも注目していただけると嬉しいですね。

登用システムでより深い戦闘を楽しめ!新しい体験を大切にしているゲーム作り

ーー本作は「登用システム」がゲームの鍵であるとお聞きしました。具体的なお話をお伺いしてもよろしいでしょうか。

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西山氏:本タイトルは、一番初めは最低限のデッキで出撃して、中華マップで武将を登用しながら戦う、限られた選択肢の中で戦略を練って戦っていくシステムを作っています。なので、「三国志大戦」は資産さえあれば色々な組み合わせができたと思うのですが、本タイトルでは状況によっていない武将が出てきたりします。

ーー面白そうですね!状況によってデッキが変化する感じですかね。

西山氏:そうですね!ルートの選び方で狙いとは違う状況になったりするので、うまくいかない場合も出てくると思います。逆に言うとデッキが固定化しづらいので、様々な組み合わせを試すことができ、状況によっては全ての武将を使わないと勝てないかもしれません。デッキメイクをする楽しみや思い通りにいかないことも出てくるので、色々な武将を使っての駆け引きが生まれて多くのデッキが生まれると感じています。

ーーちなみにリリース時に武将はどのくらいの数を実装予定なのでしょうか。

西山氏:初期に実装する武将は大体100体くらいを考えており、そこからバージョンアップを重ねていけたらと思っています。カードパワーのバランスや実装の頻度もユーザーさんと向き合って作り込んでいきたいですね。

ーー今後のアップデートでどのようなゲームにしたいとお考えでしょうか。展望や未来予想図がございましたら教えていただけますか。

西山氏:ブロックチェーンゲームが登場してWeb3という言葉も生まれてきているので、ゲームの方向性をユーザーと一緒に考えていくことができるゲームにしていきたいと思っています。

ゲーム運営の究極系は、ユーザーさんが方針や内容の意思決定に関与できるような仕組みが整っていることだと思っているので、今もどうやったらそれを実現できるのか考えている最中です。それを含めて僕が考えているコミュニティになってくると思います。

大事なのはコミュニティ!スゴロックスが考える理想形とは

ーー先ほどもコミュニティの言葉が出てきましたが、どのようなコミュニティを作ってゲームを盛り上げていきたいとお考えでしょうか。

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西山氏:最初に必ずやろうと考えているのは、時間をかけて頑張ってランカーになった方々にはなにかを還元できたらいいなと考えています。例えば、一般の方とランカーさんが戦うイベントの開催など、リワードをたっぷり貰える仕組みを作ろうとしています。

あとは、ランカーさんたちが活躍できる大会の開催を考えています。ゲームをプレイしている方が分かる大会ではなく、プレイしていなくても分かるものにしたいとも考えているので、誰でも楽しめるようなシステムで大会を開催できれば面白いですよね。

ーー誰でも楽しめる大会…確かに面白そうですね!

西山氏:みなさんに面白く見せられるように日々試行錯誤しています。オンラインの大会であれば、登用している画面を隠してドキドキしてもらったりとか。

もう一つ考えているのは、ランカーさん以外にもコミュニティやタイトルを盛り上げてくださる方たちとどう向き合えるかだと考えています。その方達も三国志大戦のコミュニティー側の運営者だと思っています。どうやって意見を吸い上げられるか、開発側の展開する全体施策だけではなく、個別のコミュニティーの独自な施策とそこに熱量があれば、リワードが発生するような仕組みを作りたいです。みなさんの時間を善意で使っていただくのがありがたいので、そこを活性化するためにトークンなどを用意して少しでもフォローできたらなと。

ブロックチェーンという、履歴が残ったり改ざんリスクがないセキュリティーが生まれたので、デジタルでできることは全て挑戦して、改善できる部分があるようでしたら全力で直していきます(笑)

ーーそれはユーザーさんからしたら嬉しいですね!

西山氏:僕はこれがゲームを開発しているメーカーの責任だと思いますし、そこに対して真摯に向き合うことでユーザーさんとより良い関係が築けるはずなので、全力で取り組んでいきたいことの一つですね。

キャラクターに命を吹き込むAITuberの可能性

ーーAITuberが採用されていると目にしたのですが、どのようなことを実現しようとしているのでしょうか。

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(c) 2024 Sugorocks Inc. illustrator/きるしゅ

西山氏:既にリリースさせていただきました通り、三国志に登場する武将「大喬」をAITuberとして実装します。彼女には色々な場所で活躍してほしいと思っていて、例えば僕たちの持っているゲームのデータを学習させて、公式大会の実況をしてもらったり、コミュニティの中でユーザーからの質問に答えてもらったり。色々な可能性があると思います。それができるくらい現代のAIって進んでいると思うんですよ。

しかし、初期の頃から全て上手く行くとは思っていません。必ず失敗があって、その上で成長してくれるものだと思っているので、どんどん色々なことを学習してもらって、三国志大戦をもっと盛り上げてくれる存在になってくれると信じています。

今後のスゴロックスと「Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen -」に要注目!特に注力していきたいことや未来予想図

ーーここで少しスゴロックスの今後についてお聞きしていきます。4月に会社を設立して成長している段階だと思うのですが、今後どのような活動に力を入れていきたいとかありますか。

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西山氏:スゴロックスは『世界一の対戦ゲームを作る』という目標をもとに作った会社なので、そのベースの部分はブレずにやっていけたらと思っています。世界中には魅力的な対戦ゲームを作っている会社さんがたくさんあるので、僕たちもしっかりと勉強して知識をつけて成長していく立場だと感じています。

ーー対戦ゲームで描いている「Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen -」のビジョンについても教えていただけますか。

西山氏:今回の「Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen -」は、より三国志らしいゲームに仕上がっていると思います。三国志らしい人間模様や君主としての立ち振る舞いなどを楽しめます。もちろん他社さんのゲームと被らないようにしっかり作り込んでいきますので、今までのゲームより三国志の世界観を堪能できて、同時に対戦ゲームも楽しめるようになっていくと思います。

最新作を期待しているファンの方々に向けて

ーー最後に新作ゲームを楽しみにしているファンの方々に一言コメントをいただいてもよろしいでしょうか。

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▲たまたまオフィスを訪れていたdouble jump.tokyo代表取締役の上野広伸氏とのツーショット。

西山氏:僕も色々な形の表現や仕組み、見せ方などを勉強してるので、それを三国志の世界観の中で僕たちならではのオリジナルのゲームエンジンで設計、提供をしていきます。腰を据えてプレイできる新しい体験を味わえるゲームを作ってますので、楽しみにしていただけたら嬉しいです!

ーーお忙しい中、ありがとうございました!

「Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen -」の概要

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タイトル:Battle of Three Kingdoms - Sangokushi Taisen - 配信日:2024年内 価格:基本プレイ料無料(一部課金あり) 公式サイト:https://lp.battle-of-three-kingdoms.games/ 公式X(旧Twitter):https://x.com/b3k_jp

スゴロックスの概要

会社名:スゴロックス株式会社 所在地:東京都品川区西品川1-1-1 住友不動産大崎ガーデンタワー9F TUNNEL東京 代表者:代表取締役 西山泰弘 事業内容:ゲームソフトウェアの企画・制作・サービス運営 コーポレートサイト:https://sugorocks.com 公式note: https://note.com/game_technology/ 公式X: https://x.com/Sugorocks_O 公式facebook: https://www.facebook.com/sugorocks/

© Sugorocks Inc.

[取材協力:スゴロックス株式会社]

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