シャープ株式会社が開発を進めているPC接続型VRグラス『Xrostella VR1(クロステラ ブイアールワン)』。3/27(金)よりクラウドファンディングが開始された注目のデバイスだ。今回、リリース前の実機を体験する機会を得たので、本デバイス最大の特徴である圧倒的な軽量・コンパクトさと、メガネユーザー待望の視力調整機能を中心に先行実機レポートをお届けする。
圧倒的軽さが待っていた!?驚異的なコンパクトさと“メガネモード”

実物を目の前にしてまず驚かされたのは、圧倒的な小ささと重量だ。「携帯電話より軽いのではないか?」と思えるほどコンパクトに仕上がっている。これまでのVRデバイスにあった無骨なイメージを完全に覆すサイズ感だ。
また、本機は前面のカメラによるトラッキング機能を搭載しているので、外部トラッカーを用意することなく、本体のみでトラッキングが完結するのも嬉しいポイントだろう。
さらに、動き回る必要がない映画鑑賞などのシチュエーションでは、後ろの固定バンドを外して“メガネモード”への切り替えも可能ときた!手軽にサッと被れる利便性の高さが光っている。
片目2Kの高画質ディスプレイ搭載!PC有線接続で妥協なし
本機はPCと有線で接続する“PC VR専用機”となっている。カラーバリエーションは洗練されたホワイト1色とのこと。ディスプレイのスペックも妥協がなく、片目2Kの高解像度パネルを搭載し、リフレッシュレートは最大90Hzに対応しているので、ヌルヌルとした映像表現が目の前に広がる。
コンタクト・メガネ不要の裸眼VR体験
『Xrostella VR1』のもう一つの大きな武器が、本体に内蔵された視力調整ダイヤルだ。本体の小型化・軽量化にステータスを振ったので、本機はメガネの上から装着することはできない。
この機能、非常に画期的なものになっており、視力検査の一番上のマークすら見えない筆者でも、ダイヤルを調整するだけで、裸眼のままくっきりと美しいVR空間を見ることができた。夜中までVRで遊んでコンタクトレンズで目が乾いてしまう、と悩んでいたヘビーユーザーにとっては、まさに救世主と言える機能だろう。
圧倒的な実在感!現実と錯覚するシャープ公式ワールドへ潜入

今回の体験会では、実際に『Xrostella VR1』を装着し、VRChat上に構築されたシャープ公式ワールドに足を踏み入れ、自由に探索させていただいた。
ワールドに入ってまず驚かされるのが、目の前に広がるエントランスの凄まじい作り込みだ。空間の広がりや光の反射が緻密に計算されており、現実世界の洗練されたオフィスに迷い込んだかのような錯覚に陥ってしまう。

エントランスに設置されたキャンプテント。中へ一歩足を踏み入れると、先ほどのオフィス空間から一転、見渡す限りの大自然が広がるオープンワールドへとシームレスにワープした。


広場に設置されている焚き火は、VRでありながら暖かさを感じてしまうほどのリアルさ。さらに、思わず大声で叫びたくなるような切り立った崖からの絶景など、視覚を通じて五感が刺激される素晴らしいロケーションが広がっていた。

さらにワールドの奥へと足を進めると、なんと立派な釣り堀が出現!いくつか用意されている釣竿の中からお気に入りの一本を選び、のんびりと水面に糸を垂らす。しばらく待っていると、魚を釣り上げることができる。
ただ製品を展示するだけの堅苦しい企業ワールドにとどまらず、ユーザーが時間を忘れて遊べるアクティビティがしっかりと用意されている点に並々ならぬ本気度と遊び心が伺えた。
プチインタビュー
VRChat公式ワールドで釣り堀!企業イベントの新しい形
━━先ほどデモで体験させていただいたシャープ公式のVRChatワールド、光の加減や色合いがめちゃくちゃリアルで驚きました!一瞬、「実際のシャープさんのオフィスの写真かな?」と錯覚しました。
シャープ担当者:ありがとうございます!ワールドは数ヶ月かけて作り込んだもので、実物は存在しない完全なバーチャル空間です。「ユーザーさんがずっといたくなるようなワールドにしたい」という願いを込めて制作しました。
━━ワールド内に釣り堀があったのがすごく気になりました。あそこでは何が釣れるのでしょうか?
シャープ担当者:今は普通の魚が釣れる仕様ですが、ゆくゆくは弊社の家電商品が釣れたりしたら面白いなと考えています。冷蔵庫が釣れたから100点!みたいな(笑)
━━それは面白いですね!企業さんのワールドというと堅いイメージがありましたが、遊び心満載でワクワクします。
シャープ担当者:クラウドファンディング開始に合わせてワールドもオープンしますが、そこでシャープのイベントを開いたり、ユーザーさん同士の交流の場にしていただいたりと、公式ワールドを通じてVR業界全体を盛り上げていきたいと考えています。
ヘビーユーザー必見!バンドレスだからできるVR睡眠への回答
━━今回実機を触らせていただいて、ひたすら軽いことに驚愕しました。これなら長時間のゲームプレイでも全く疲れないと思います。
シャープ担当者:『Xrostella VR1』は、約200g(198g)という軽さにこだわりました。また、これだけ軽いのにトラッキング用のカメラを本体に内蔵している点は、本製品の強みだと思います。
また、VRのコアな文化の中にVR睡眠というものがあります。VRを被ったまま寝落ちする文化なんですが、朝起きると目の前でアバターの友達が寝ていたり、手紙を残してくれていたりして、それにすごく幸せを感じるユーザーさんが多いんです。
━━修学旅行の夜みたいな感覚ですね!一人暮らしだとちょっと寂しかったりしますが、VR空間なら朝のおはようから始まると。
シャープ担当者:そうなんです!ただ、後頭部にダイヤルやバッテリーが付いていることが多く、仰向けで寝られないという悩みを聞きました。しかし本機はメガネ型にできるので、仰向けでも快適に寝転がれます。
爆睡を推奨するわけではないですが…(笑)寝転がってくつろぐという用途には間違いなく最適です。
━━長年の課題が解決されているんですね!最後に発売を期待している方々に一言お願いしてもいいでしょうか。
シャープ担当者:まずは『Xrostella VR1』をスタート地点として、シャープとしての新しいVRの展開を頑張っていきますので、ぜひご期待ください!
━━本日は貴重な体験とお話をありがとうございました!
コアゲーマーから初心者まで!VRの“常識と敷居”を破壊する革新的なデバイス
今回実機を体験した筆者が強く感じたのは、VR初心者やライトユーザーにこそ触ってほしいという圧倒的な敷居の低さだ。
従来のVRデバイスにつきまとっていた「重いヘルメットを被る」「髪型が崩れる」「セッティングが面倒くさい」といった、被る前のストレスが、『Xrostella VR1』には一切存在しない。メガネのようにサッとかけるだけで、仕事の休憩中にVRワールドで癒やされたり、ベッドに寝転がって大画面の映画空間に没入したりと、日常の延長線上でシームレスに別世界へアクセスできるのだ。
VRを気合を入れて被るものから、日常に寄り添うメガネへと進化させるシャープの意欲作『Xrostella VR1』。今週金曜日からいよいよ開始されるクラウドファンディングの動向にぜひ注目してほしい。
『Xrostella VR1』製品情報
© SHARP CORPORATION
[取材協力]:シャープ株式会社
(編集・執筆/ゲーム山本)







