2025-08-04

【取材レポート】『Dell Technologies(デル・テクノロジーズ)』新製品発表会:AI時代のワークステーションとエコシステムの展望

2025年7月28日(月)にデル テクノロジーズは最新のモバイルワークステーション「Dell Pro Max」シリーズ新製品発表会を開催した。本イベントでは、デルのブランド戦略の転換、NVIDIA、日本マイクロソフトのゲストスピーカーによるAI時代のテクノロジー動向、そして新製品の詳細が発表された。この記事では発表会の様子をまとめているので、最後までチェックしてみてほしい。

『Dell Technologies(デル・テクノロジーズ)』新製品発表会

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PC業界の最前線を走り続ける『デル・テクノロジーズ』が、都内某所で新製品発表会を開催した。AI時代の到来を見据えた、未来のワークステーションを担うであろう革新的なプロダクトの数々が発表され、PCの新時代の幕開けを感じられるものになっていた。その先進的な技術と製品群は、まさに私たちの働き方や遊び方を大きく変える可能性を秘めている。

そんな発表会にゲームエイトライターが現地参戦してきたので、会場の様子を中心にお届けしていこう。

デル テクノロジーズ:ワークステーションの進化と「Dell Pro Max」へのブランド刷新

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▲デル・テクノロジーズ株式会社 マーケティング統括本部 クライアント製品ブランドマーケティング コンサルタント 湊真吾氏。

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▲デル・テクノロジーズ株式会社 マーケティング統括本部 クライアント製品ブランドマーケティング シニア・アドバイザー徳山由香利氏。

デル テクノロジーズ株式会社のマーケティング統括本部の湊真吾氏、徳山由香利氏が登壇し、発表会の概要と新ブランド「Dell Pro Max」について説明した。

これまで「Dell Precision」として展開されてきたワークステーションブランドは、2025年1月より順次「Dell Pro Max」へと変更されている。これは、顧客にとって製品名をより分かりやすく、記憶に残りやすいものにするためである。

また、ワークステーションの利用層が、従来の専門家だけでなく、より高い処理性能を求める一般PCユーザーにも広がっている現状に対応し、エントリーからハイエンドまでをカバーするブランドとして位置付けられる。デルのワークステーションは、34回の四半期連続で世界出荷台数No.1を維持している。この継続的な成功は、デルがユーザーの声に耳を傾け、進化を追求し続けている証と言えるだろう。

新製品ラインナップ「Dell Pro Max」シリーズ

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Dell Pro Maxシリーズは、ディスプレイサイズが14、16、18インチの3パターンで展開され、「Base」「Premium」「Plus」の3つのグレードが用意される。

Base(14/16インチ):Intel Core UltraまたはAMD Ryzen™を搭載する。AMD搭載製品はデルのワークステーションとしては初めての登場で、価格も抑えられている。これにより、より多くのユーザーが高性能ワークステーションにアクセスできるようになる。

Premium(14/16インチ):薄型軽量でデザイン性を重視する。高いパフォーマンスと快適性を両立する。洗練されたデザインとパワフルな性能は、クリエイティブな作業やモバイルワークにも最適だ。

Plus(18インチ):最大3基のファンとベイパーチャンバーを搭載し、最高の冷却性能とハイパフォーマンスを実現する。NVIDIA RTX™ 5070 Laptop GPU Blackwell世代のGPUを搭載できるのはこのグレードのみだ。究極のパフォーマンスを求めるプロフェッショナルや、重いAIワークロードを扱うユーザーにとって、まさに最有力候補となるだろう。

革新的な冷却技術とサステナビリティへの取り組み

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最新のCPU/GPU搭載による発熱量の増加に対応するために、各モデルで冷却設計が強化されている。特にPlusモデルでは最大3基のファンとベイパーチャンバーを組み合わせた独自設計により、高い排熱効果と触感温度の低減を実現している。これにより、長時間の高負荷作業でもパフォーマンスの低下を抑え、ユーザーは常に安定した環境で作業に集中できるのだ。

また、サステナビリティにも注力し、最も酷使されるUSB-Cポートのモジュラー化により、故障時にポート部分のみの交換を可能にして修理を簡素化し、無駄な部品の削減に成功している。さらに、個別の段ボール梱包から5台単位での出荷への変更など、環境負荷低減に向けた取り組みも紹介された。デルは、単なる性能だけでなく、地球環境への配慮とユーザーの利便性を両立させることにも真剣に取り組んでいるのだ。

AI時代のワークステーション

Dell Pro Maxは、今後AI開発環境にも対応範囲を広げていく。今年の夏には、15cm四方の小型ながらAI開発環境として利用可能な製品を投入予定だ。さらに「NVIDIA GB200 NVL72 Superpod」や「Qualcomm®製ディスクリートGPU・NPU」搭載のノートPCの投入も検討しており、AI時代の高性能PCとしての存在感を高めていくと述べた。AIの進化が加速する現代において、Dell Pro Maxはクリエイターや研究者にとって、まさに未来を創造するための強力なツールとなるだろう。

NVIDIA:AIとグラフィックスの融合「RTX Pro」

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▲エヌビディア合同会社 エンタープライズマーケティング シニアマネージャー 田中秀明氏。

NVIDIA合同会社のエンタープライズマーケティング シニアマネージャーの田中秀明氏が登壇し、AIとグラフィックスの最新動向、そしてNVIDIAのワークステーション向けGPU「RTX Pro」シリーズを紹介した。

NVIDIAが現在最も注力しているのは、「Agentic AI(エージェント型AI)」と「Physical AI(フィジカルAI)」である。フィジカルAIは、Omniverseなどの3D仮想環境でAIに物理的特性を加え、自動運転のトレーニングデータ生成やヒューマノイドロボットの学習環境構築などに活用する取り組みだ。これにより、実世界での実験が難しいシナリオを仮想空間で効率的にシミュレーションできる。これは、AIが現実世界とバーチャル世界をシームレスに繋ぎ、より高度なシミュレーションやロボティクス開発を可能にする、まさに革新的な技術だ。

「RTX Pro」ブランドへの刷新と「Blackwell」世代の登場

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従来のプロフェッショナル向けGPUブランド「Quadro」は、今回発表された「NVIDIA RTX Pro」へと名称を変更した。これは、ワークステーション向けとゲーム向けGPUの差別化を明確にし、AI時代のニーズに対応するためである。ブランド名の変更は、AI・グラフィックス統合の時代におけるNVIDIAの新たな戦略を明確に示している。

新世代アーキテクチャ「Blackwell」を搭載したモバイルRTX Proは、GDDR7メモリやPCIe Gen5に対応し、大幅な性能向上を実現した。AI機能がシェーダーに組み込まれたことで、DLSSのようなAIを活用したフレーム生成は、前世代のRTX 3.5と比較して約1.7倍(248FPS vs 140FPS)もの高速化を達成している。

また、生成AIの画像処理において、メモリ効率が約半分になり、処理速度が約5倍になるFP4でのAI処理を可能にし、より高速なAIワークフローにも対応している。AIを活用したクリエイティブな作業やデータ分析が、かつてないスピードと効率で実行できるようになるのだ。

幅広いラインナップとAI開発への最適化

モバイルRTX Proのラインナップは、RTX 500からRTX 5000まで展開され、RTX 5000(24GB VRAM)は、3Dビジュアライゼーションなどの重いワークロードにも対応できる性能を持つとしている。RTX Proシリーズは、グラフィックスとAIの両方を活用できるプラットフォームとして位置付けられ、ワークステーション上でのローカルLLM開発など、AI開発を強力にサポートする。プロフェッショナルなクリエイターからAI研究者まで、幅広いユーザーのニーズに応える強力なパートナーとなるだろう。

日本マイクロソフト:Copilot+ PCが切り拓くローカルAIの未来

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▲日本マイクロソフト株式会社 デバイスパートナーセールス事業本部 パートナーデベロップメントマネージャー 朝比奈洋輔氏。

日本マイクロソフト株式会社のデバイスパートナーセールス事業本部 パートナーデベロップメントマネージャーの朝比奈洋輔氏が登壇し、最新の「Copilot+ PC」がもたらすAI革命について講演した。

AI活用の加速とローカルAIの重要性

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AIへの期待と利活用は日々高まっており、企業リーダーの多くがAI人材の育成・採用、AIエージェントによる自律的なワークプロセス、そして人とAIのコラボレーションを前提とした組織改革を検討しているという調査データが示された。

こうした中、AIの処理がクラウドだけでなく、デバイス上(ローカル)で行われる「ローカルAI(エッジAI)」の重要性が増している。ローカルAIは、低遅延、オフライン環境での利用、プライバシーやセキュリティ確保の面で優位性があり、クラウドAIと相互に補完し合う「ハイブリッドAI」の活用が今後主流となる、と述べられた。場所やネットワーク環境に左右されず、AIをより柔軟かつ安全に活用できる新時代が来るはずだ。

開発者向けAIプラットフォーム

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開発者向けには、クラウドベースの「Azure AI Foundry」とローカル環境でAIモデルを構築・実行できる「Windows AI Foundry」を提供した。特にWindows AI Foundryは、主要なシリコンベンダー(NVIDIA、AMD、Intel、Qualcomm)のチップに最適化されており、開発者はパフォーマンスを意識せず高精度なAI開発が可能である。

OCR分析や画像・テキスト処理のAI機能をアプリケーションから簡単に呼び出せるAPIも提供し、開発を加速する。AI開発の敷居を下げ、より多くのクリエイターがAIの力を活用できるよう、強力に支援していく姿勢だ。

今後の展望

デル・テクノロジーズは、今後も「Dell Pro Max」ブランドを通じて、エントリーレベルからAI開発環境まで、幅広いニーズに対応する高性能PCを提供していく。Microsoftも、クラウドAIとローカルAIのハイブリッド活用を推進し、ユーザーと開発者双方に柔軟な選択肢を提供することで、新たなAIエコシステムを形成し、ビジネスを支援していくと述べた。

AIがPCの常識を塗り替える新時代において、デルとマイクロソフトの連携が、私たちのデジタルライフをどこまで進化させるのか、今後の動向から目が離せない!

会場レポート:最先端PCとAI搭載デバイスが未来の働き方・遊び方を提示!

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会場には様々なPCやデバイスなどが展示されており、実際に使用感を体験できるコーナーが用意されていた。その中で特に筆者の目を引いたのが、上記画像のヘッドセットだ。一見普通のヘッドセットに見えると思うのだが、マイクの部分にAI機能が搭載されており、周りの雑音を完璧に除去して相手にこちらの声をクリアに届けてくれるという驚きの性能を持っている。まるでノイズの壁を作るかのように、カフェの喧騒や家庭の生活音までもかき消し、自分の声だけを鮮明に拾い上げてくれるのだ。

「オフィスで会議室が取れない…」「周りの音で相手に自分の意思を届けられない…」といった仕事上の悩みを全て解決してくれる。もちろんゲームをプレイしていても正確に情報を渡せるようになるので、ゲーマーにとっても嬉しい仕様と言えるだろう。チームメンバーとの連携が命となるオンラインゲームでは、これほど心強い味方はないはずだ!

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▲他にも最新PCやモニターなども展示されており、いつまでいても楽しめる空間になっていた。触れるたびに新たな発見がある、まさにテクノロジーの最先端を体感できる場所だったぞ!

今後の新製品にも要注目!PCデビューおすすめの製品

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今回の発表会で披露されたように、デル・テクノロジーズはAI時代を見据えた革新的なPCやデバイスを次々と投入している。高画質モニターからAI搭載ヘッドセット、そして高性能なワークステーションまで、ユーザーのあらゆるニーズに応える製品群は、まさにPCの新たな可能性を切り拓くものばかりだ。

これらの最新技術が詰まったPCを手に入れれば、あなたの仕事もゲームも、これまでの常識を覆すほど快適になること間違いなしだ!ぜひこの機会に、未来を先取りするPCデビューを果たし、新たなデジタル体験に飛び込んでみてほしい!

『デル・テクノロジーズ』の概要

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会社名:デル・テクノロジーズ株式会社 設立:1989年6月(2020年8月商号変更) 所在地:〒100-8159 東京都千代田区大手町一丁目2番1号 Otemachi Oneタワー 17階 公式サイト:https://www.dell.com/ja-jp

Copyright © 2025 Dell Inc.

[取材協力]:デル・テクノロジーズ株式会社

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