2024-06-10

【先行プレイ&インタビュー】ダンジョン脱出RPG『ダークアンドダーカーモバイル(Dark and Darker Mobile)』を先行プレイ!開発者のアン・ジュンソクPDにもインタビュー!パブリッシャーを務める「KRAFTON」のオフィスの様子もお届け!

2024年にリリースを予定しているダークファンタジーの世界を舞台にした脱出ゲーム『ダークアンドダーカーモバイル(Dark and Darker Mobile)』。韓国ではCBTが実施されリリースが待望されている本作の先行プレイ会にゲームエイトライターが潜入。本作の魅力やゲームシステムの紹介はもちろん、開発者のアン・ジュンソクPDのインタビュー、パブリッシャーを務める「KRAFTON」のオフィスツアーもすることができたので、みなさんにたっぷりお届けしていこう。

『ダークアンドダーカーモバイル(Dark and Darker Mobile)』とは?

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『ダークアンドダーカーモバイル(Dark and Darker Mobile)』とは、韓国のゲーム開発会社「KRAFTON」が手がける脱出をテーマにしたモバイルゲームだ。ダークファンタジーな世界観が印象的なゲームとなっており、ダークな雰囲気を味わいたい方におすすめだ。ご存知の方も多いと思うのだが、PC版もリリースされていて、それをモバイル版に最適化されたのが本作となっている。

PC版をプレイしていてモバイル版のリリースを心待ちにしている方も多いと思うので、先行プレイの感想や開発者のアン・ジュンソクPDのインタビューをたっぷりお伝えしていくぞ!

3つのシステムが見事に調和!いつまでもプレイしたくなる脱出ゲーム!

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では、早速気になるゲームシステムについて触れていこうと思う。本作には5つのクラスが用意されており、それぞれのクラスに異なるスキルが割り振られている。攻撃に特化したスキルを持つクラスや、サポート特化のスキルを持つクラスなど、自分のプレイスタイルに合ったクラスを選択することで、よりゲームを楽しめるようになっている。

キャラは好きなクラスと性別を選択後、髪型と顔を設定すると完了する。同じクラスのキャラを複数作成することができ、メイン・サブのような使い分けをすることもできる。友達と足並みを揃えてプレイするキャラ、ガンガン先に進めるキャラといった使い分けをするのも面白いだろう。

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本作は「サバイバル」「探索」「RPG」の要素が詰め込まれたゲームとなっており、今までにない体験を味わえる。ここまでの要素を盛り込んだゲームは難しそう…と思っている方も多いと思うのだが、全くそんなことはなく、直感的にプレイできる仕上がりになっているので、やればやるほど面白さに気づけるまるでスルメのようなゲームだ。

プレイヤーはダンジョンの中を探索しながら、物資を集めて脱出を目指すのだが、時間が経つにつれてエリアがどんどん狭まっていく。エリア外も探索することは可能となっているが、体力をどんどん削られてしまい脱出できなくなるリスクが高まってしまう。なので、ペース配分を考えながら探索しつつ脱出を目指していく。

また、他のプレイヤーも同時に探索することになるので、バッタリ遭遇する場面も多々見られる。戦闘でアイテムを強奪するのか、脱出を優先させるのかはプレイヤー次第となっており、常に緊張感を持って探索に挑む必要があるぞ。

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戦闘は至ってシンプルで、直感で操作しやすいボタン配置になっている。左側に移動のためのパッド、右側にスキルや攻撃のボタンが用意されているので、コントローラーのような操作感でプレイすることが可能だ。日頃からモバイルゲームをプレイしている方はもちろん、PCやCSなどでゲームをプレイする方でもすぐに慣れることができる仕様になっているぞ。

どうしてもデフォルトのボタン配置で操作が難しい方は、設定に「カスタムボタン」が用意されているので、自分好みのボタンサイズや配置に変更することも可能だ。操作しやすい自分だけの設定を見つけて、ゲームを楽しめるのも魅力となっているぞ。

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ダンジョンには様々なギミックも用意されており、獲得することでバフ効果を受けられるものも確認できた。移動速度や攻撃力などが上がったり、体力が全回復するものも存在するので、ダンジョンの中をしっかり探索しながら進むのが攻略のポイントとなるだろう。一定時間経過するとバフ効果はなくなってしまうので、効果を取得するタイミングも重要になってくるぞ。

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筆者が特に念を押してみなさんに伝えたいことは、「ダンジョンから戻ったら必ずインベントリの中身を倉庫に移しておこう!」だ。ダンジョンから出てホッとしてしまい、装備だけを整えていざ次のダンジョンへ!…となる場合が多く、インベントリがパンパンで拾えるアイテムの量が少ないということが起こってしまう。

というのも、筆者含めて「整理整頓を忘れてアイテムが拾えない!」という声がちらほら聞こえてきたからだ。ついつい忘れてしまうことなので、しっかりとした事前準備が大事になってくることを頭に入れておいて欲しい。(筆者は何回も同じミスをして、泣く泣くアイテムの取捨選択を迫られてしまった…)

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本作は最大3人でパーティを組んでダンジョンに出撃することができ、味方と協力しながらダンジョンを攻略する楽しみもある。友達やゲーム仲間と一緒に出撃することで、難敵に勝利の可能性を上げられる。全て同じロールにするのではなく、アタッカー、タンク、ヒーラーと役割を分担しながらダンジョンを攻略することで、より楽しくクリアできるようになるぞ

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やり込み要素としてクエストも用意されており、条件をクリアすることで報酬を受け取れる。ずっと探索するだけではなく、目的を持ってダンジョンに挑むことができるのも本作の魅力と言えるだろう。

開発者のアン・ジュンソクPDにインタビュー

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ーーダークアンドダーカーパソコン版には、既に多くのクラスと新しい要素が導入されています。これらのコンテンツ要素をダークアンドダーカーモバイルにも導入する予定ですか?それともダークアンドダーカーモバイル専用のコンテンツの方向性を計画していますか?

アン・ジュンソクPD:ご質問の部分は、ダークアンドダーカーモバイルの開発方向性、つまりハードコアさと大衆性の中で適切なバランスを見つけることと繋がっています。ダークアンドダーカーパソコン版とダークアンドダーカーモバイルは完全に異なるゲームです。開発会社も違い、ゲーム性も異なります。しかし、パソコン版のクリエイティブは尊重しています。ゲームのルックアンドフィールやダンジョン、特にクラスに関してです。したがって、ウィザード、バード、ウォーロック、ドルイドなどのクラスもダークアンドダーカーモバイルに追加する予定です。

ダークアンドダーカーモバイルのコンテンツ拡張方向についてもう少しお話しします。様々なモードを追加で作る予定です。PvPコンテンツであるアリーナやシーズンダンジョンなどを追加する予定です。ここでダークアンドダーカーパソコン版と異なる点がありますが、ゲームのコアループに関する部分です。私たちはダークアンドダーカーモバイルのRPGジャンル的特性を強化していきたいと考えています。収集要素、競争と名誉、他のユーザーとのコミュニティを通じて一緒にプレイする要素を強化していく予定です。

ーー世界には様々なゲームがありますが、なぜダークアンドダーカーのモバイルゲームを開発しようと思ったのですか?

アン・ジュンソクPD:クラフトンはPUBG: BATTLEGROUNDSという不朽のプロダクトを作りました。そしてそれをモバイル化したPUBG MOBILEを通じて成功の規模を広げ、こうした部分に対するインサイトを持っています。私たちが思うに、バトルグラウンドは競争するゲームでありながら、他の人がプレイするのを見ていると面白く、それぞれのユーザーが自分の個別の経験を物語として語れる特徴があると考えています。ダークアンドダーカーパソコン版もそのような特徴を持つゲームだと見ました。そこに中世ローファンタジーという由緒あるヘリテージをうまく生かしたユニークさがあると考えました。こうした属性があるため、ゲームがハードコアな特性を持っていてもモバイル環境に合わせて大衆性を補強し、プレイのコアループを改善すれば大きな成功の可能性があると考えました。ゲームの成功や売り上げを超えて、原作が持つ独自のクリエイティブの魅力がモバイル環境で実現したときにユーザーにアピールできる可能性があると見ました。

さらにもう一つお話ししたいことがあります。エクストラクションRPGであるダークアンドダーカーパソコン版が発売された時、ブルーホールスタジオは既に「Adventurer’s Battlegrounds (Project AB)」という名前で内部的に呼んでいたゲームを独自に開発していました。ここにダークアンドダーカー原作が持つルックアンドフィールなどをうまく活用すれば、長所を倍増させつつ大きな成功を収めることができると考えました。

ーー最近の日本のモバイルゲーム市場についてどのような認識を持っていますか?ユーザーの傾向を見たときに韓国ユーザーとは異なると感じる部分はありますか?

アン・ジュンソクPD:韓国と日本の市場は似ている部分もありながら異なる部分もあると考えています。日本市場はダークアンドダーカーモバイルの立場から言うと、核心的なティア1市場の一つとして、日本のユーザーが私たちのゲームを多くプレイしてくれると良いと思っています。どうやって日本で成功するかを考えていますが、日本のモバイルゲームの上位チャートを見るとサブカルチャーゲームが多く、バトルロイヤル系や競争型コンテンツについても消費があります。そういった部分に着目して日本市場に展開しようと考えています。

日本市場を見るときにはモバイル部門だけではなく、パソコンとコンソール市場まで総合的に見る必要があると考えています。個人的には日本はヘリテージを重視する市場だと考えています。ヘリテージとは、ブランドが作られる際の由緒ある歴史やストーリーに関するものです。IPや背景設定などがしっかりしているコンテンツが日本市場で反響を呼ぶと考えています。ダークアンドダーカーモバイルは中世ローファンタジーというヘリテージをうまく継承しており、そういった点で日本のユーザーにアピールできるのではないかと考えています。

また、日本市場のユーザーに対する期待もあります。開発者としての初心を忘れず、真心を込めて市場にアピールし、ユーザーとコミュニケーションを図ることで、より発展していける市場だと見ています。ダークアンドダーカーモバイルも日本市場に進出した際には、ユーザーとの様々なチャンネルで意見を交わし、その方法においては文化的な違いがあるかもしれませんが、日本のユーザーの意見を多く反映し、彼らがファンになれるよう努力していく予定です。

ーーアン・ジュンソクPDがユーザーとして最も愛するクラスは何ですか?理由を交えて教えていただけますか。

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アン・ジュンソクPD:初めは主にファイタークラスを推していました。ファイターは様々な武器を選択して使用し、近距離攻撃と遠距離攻撃の両方ができるからです。しかしゲームを開発しているうちに、徐々にレンジャーが好きになりました。レンジャーはモバイル環境で実現するのが難しいクラスです。実際にレンジャーをプレイしてみると、まだモバイルでレンジャーを操作するのが容易ではない部分を感じることができます。開発過程でチューニングを続けていくうちに、レンジャーがますます好きになっています。今後お見せするビルドでは、レンジャーをより便利で効果的に使用できるように改善する予定です。

ーー様々な側面から改善を図りながら開発を進めていると思いますが、今後のゲーム運営において最も重要視している部分は何ですか?

アン・ジュンソクPD:私たちはモバイル化を通じて、より多くのユーザーに私たちのゲームの核心的なゲーム性を紹介し、彼らが長く私たちのゲームのユーザーとして残ってほしいと考えています。エクストラクションジャンルの核心的なゲーム性は「死んだら全てを失う」ということですが、これはストレスを引き起こす可能性が高いです。それでもユーザーが多くプレイするようにする仕掛けを用意する部分が最も大きな課題の一つです。脱出に失敗して死んだときに再挑戦の機会を作ることなどです。ストレスでゲームをやめてしまう場合も多いですが、ゲームを続けたいと思うような要素を追加し、これを通じて没入させ、ユーザー同士がコミュニティを作りゲームを続けられるようにサービスしていくことを目標としています。

もう少し具体的に言うと、結局私たちのゲームはクラスが多様でなければなりません。様々なクラスを選んでプレイし、様々な装備を集めて組み合わせる楽しさが重要です。また、新しいマップを探検するのが楽しいゲームです。したがってクラスも多く追加し、マップも多く追加することを考えています。ゲームの基本的な楽しさを強化し、ユーザー同士が関係を築く部分にも注意を払っています。クラスはパソコン版のウィザード、ウォーロック、ドルイドなどを追加する方向を考慮しており、雪原や自然コンセプトのマップなども追加することを検討しています。

ーーオートマッチングというシステムの特性上、アイテムを取るためにチームメンバー同士で競争することになる可能性がありますが、これについてどう考えていますか?

アン・ジュンソクPD:現在、チームメンバーとアイテムを分け合う方式について改善しており、所有権に関する部分をマッチング前に選択できる方向で考えています。こうした部分にストレスがある場合は、AI傭兵を使用する選択肢もあります。

パーティープレイをするときに、望まないユーザーとプレイすることになり、不快に感じる場合がありますが、それを補うためにコミュニケーションツールを強化しています。また、知っている人とゲームができるようにオートマッチングよりも、より閉鎖的なギルドのようなものについても考えています。

ーーPUBG MOBILEではドラゴンボールのような日本の有名なIPとコラボレーションをしていると思います。日本でのプロモーションのために有名IPとのコラボレーションは考えていますか?

アン・ジュンソクPD:積極的に推進する考えです。国別にゲーム市場を調査した際、日本のユーザーのニーズは様々なコラボレーションキャラクターに対する部分が大きいことを確認しました。ダークアンドダーカーモバイルはクラスも多様で、衣装も多様で、ここに傭兵システムもあるため、コラボレーションを進めるのに良い基盤があると考えています。今後積極的にこの部分を活用する計画です。

ーー日本のユーザーが正式リリース前にプレイできる機会はありますか?

アン・ジュンソクPD:ダークアンドダーカーモバイルを年内にグローバル市場にリリースする計画ですが、それに先立ち、主要国に対してテストを行う方向で考えています。早いうちに日本のユーザーがテストに参加できるよう準備します。

ーー日本でのリリースを期待しているユーザーに一言お願いします。

アン・ジュンソクPD:中世ローファンタジーというヘリテージを基盤にしているため、日本で愛されるコンテンツになると考えています。日本のユーザーが好きなものをゲームに忠実に反映し、ユーザーとコミュニケーションを取りながらゲームを発展させていく予定ですので、期待してください。ルックアンドフィールの部分で直感的な感性をそのまま伝えるように努力しますので、期待してください。

名作を生み出す開発環境をご紹介!「KRAFTON」オフィスツアー!

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今回の取材では『ダークアンドダーカーモバイル』の先行プレイ&開発者インタビュー以外にも、「KRAFTON」のオフィスを見学することもできたので、どのような環境でゲーム作りをしているのかみなさんにお届けしていこうと思う。日本のオフィスとは一味違った設計に驚くことだらけだったので、ぜひ最後までお付き合い願いたい。

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早速オフィスを紹介していこうと思うのだが、まずはこの絶景を見てもらいたい。韓国の街並みを一望できる職場環境に唖然とするしかなかった…。景色を見ながら食事や仕事ができる環境となっており、気分転換に遠くの方をボーッと眺めることができるのだ。日本ではなかなかお目にかかれない高層階のオフィスに驚かされた。

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オフィスには大量のギネス記録を讃える表彰状が!これは「KRAFTON」の代表作である『PUBG: BATTLEGROUNDS』の功績を讃えるのもだ。ここまで長く愛され続けているゲームはなかなか無いと思うので、ただただ凄いの一言だろう。

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オフィスには飲み物を購入できるカフェも併設されており、アイスコーヒーが50円という格安で販売されていた。店頭のタッチパネルで注文を済ませると、カウンターにドリンクが出てくるので、気軽に利用できるシステムになっていた。もちろん、甘いドリンクや爽やかなドリンクも用意されていたので、その日の気分によってドリンクを選べるのも嬉しい点だろう。

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社員食堂には、ゲームの配信や生放送ができる簡易的なスタジオも!本格的な機材が用意されており、食堂とスタジオの融合という日本ではなかなかお目にかかれない光景に、筆者は驚きが隠しきれなかった。

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他にも従業員の方が自由に出入りできるネットカフェのようなスペースも用意されており、休憩時間に好きなゲームを思う存分プレイすることもできてしまう。ゲームを作りながらゲームをプレイ…ゲーマーにとってはまさに夢のようなオフィスに映るのでは無いだろうか。

軽く紹介しただけだが、従業員のことを考えてより良い環境でゲーム開発できるオフィスということが伝われば幸いだ。

リリースが待ち遠しいモバイルゲームの1本!

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ここまで『ダークアンドダーカーモバイル』の先行プレイの感想や開発者のアン・ジュンソクPDのインタビュー、開発スタジオの「KRAFTON」オフィスツアーの様子をお届けしてきた。

モバイル版とは思えない仕上がりになっており、気軽に本格的な脱出ゲームをプレイできる。レアアイテムを入手した際の緊張感も相まって、脱出できた時の達成感も充実している。また、様々なゲームジャンルの特徴を継承しているので、見たことのあるシステムや馴染みのあるシステムが確認でき、今までのゲーム経験をフル活用できる点も筆者的に嬉しい点だった。

想像以上の仕上がりに驚かされるばかりだったので、みなさんも日本でのリリースを楽しみに待っていて欲しい。併せて名作を生み出し続けている「KRAFTON」の今後のリリース作品にも注目してみて欲しい!

『ダークアンドダーカーモバイル(Dark and Darker Mobile)』の概要

タイトル:ダークアンドダーカーモバイル(Dark and Darker Mobile) リリース日:2024年 公式YouTube:https://www.youtube.com/@darkanddarkermobile_jp 公式X(旧Twitter):https://twitter.com/DnDM_JP

「KRAFTON」の概要

会社名:KRAFTON 設立日:2007年3月26日 公式サイト:https://www.krafton.com/ja/

ⓒ 2024 KRAFTON, INC

[取材協力:KRAFTON]

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