
【デジゲー博2023レポート】同人・インディーゲームの祭典で遊んできたよ!
同人ゲーム、インディーゲームの展示・頒布を行うイベント「デジゲー博」が、11月12日(日)に秋葉原UDXで開催された。11回目の開催となる本イベントには、今年も様々なサークルが創意工夫を凝らして創り上げた新作ゲームが集まっていた。
今回は弊社取材班が現地で実際に遊ばせていただいたものの中から、「これ好き!」となったものをご紹介する。なお、著者の趣味が全面的に出ていると思うのだが、ご了承いただきたい。

Seven Night Ghost(TozukuGames)
Seven Night Ghostは、今年の8月にリリースされたばかりのタイトルで、『呪あふれる 穏やかな日々を』と謳う7日間のわくわく☆綺麗な幽霊さんとの同棲生活を体験するというハートフルホラー探索ゲームだ。いやほんとにそういうゲームなんですって!

仕事の都合で、とある物件に住むことになった主人公。風呂付き、家具付き、同居人憑き♡というとなんだかラブコメみたい!(?)なんて思いながらプレイを始めたところ、マジにのっけから個室に閉じ込められて壁の向こうから幽霊さんがこんにちはしてくる。早いよ!そして普通に怖いよ!

意味深に貼られた謎の御札、操作もしていないのに勝手に映りだすテレビ、耳の奥がキーンとなるような振り返ると映り込む真っ白い影、というホラー映画みたいな展開も盛りだくさんで……え、あれ、いや普通に怖いんですけど!?

そう、当たり前だがこのゲーム怖いのである。なのだが、プレイヤー側からするとシチュエーション自体はめっちゃ怖いのに、主人公の肝が座りすぎていて、モノローグとか行動とかがいちいち面白い。どう考えても眼の前でヤバいことが起こっているのに「まあ、気のせいかな」で済ませたりする。ラブコメの主人公かお前は。

とまあこんな感じで、怖いんだけど怖さで突き放してくる感じではない絶妙な味のあるゲーム体験で、そんな雰囲気が好まれたのか、ゲーム配信の界隈でも大人気となっているらしい。筆者としてはぜひ自身で体験してみていただきたいが、それでも怖い……!という方はまずはyoutubeで「Seven Night Ghost」を検索してみるのもいいかもしれない。

マロンの日(npckc)
続いてご紹介するこちらの「マロンの日」というタイトルは、昔なつかしの8bitゲーム機、ありていに言えばゲームボーイの雰囲気がものすごく濃厚に出ているほのぼのどうぶつRPGだ。RPGと謳われてはいるものの、筆者のプレイしたところまでの所感としては、どうぶつたちの暮らす街を探索するアドベンチャーゲームといったところだろうか。

画面を見ていただいて分かる通り、がっつりゲームボーイ風……というだけでなく、実際にカセットが制作されており、会場ではゲームボーイやスーファミ(スーパーゲームボーイ)で動かすことができた。筆者もスーファミで試遊させていただいたのだが、めっちゃ懐かしくて大興奮でした。この形のコントローラーを握ることでしか得られない栄養があるんじゃ……。

主催の方にお話を伺ったところ、「昔好きだったものを、いまは自分たちで作れることが嬉しい」とのことで、レトロゲームに対する愛がめっちゃ深い。またそうした愛があふれる形でZINE(個人制作の小冊子)の発行もされていて、せっかくなので筆者も一部頂いてきた。こちらは日本で作られた同人・インディーズゲームを紹介する内容で、ゲーム紹介だけでなく、クエリエイターの方へのインタビューなども行っている。うむむ……こっちもクオリティが高い……。なお『マロンの日』は2024年中にsteam他での配信を目指しているとのことだ。

闇鍋人狼(uracon)
「人狼」を始めとする正体隠匿系ゲームも、ジャンルとしての認知が広まってくるにつれて様々なタイトルが登場してきた。デジタルゲームに限っても、「グノーシア」や「AmongUS」など、話題になったタイトルも枚挙にいとまがない。次にご紹介するのがそうした人狼系ゲームのニューカマー、その名も「闇鍋人狼」だ。味方に紛れた狼人間を探す「人狼」と、暗闇の中で参加者が工夫や悪意を凝らした食材を鍋に放り込む「闇鍋」。た、確かにこれはすごいマッチングかもしれん!

タイトルから分かる通り、これは鍋の中にまず〜い食材を入れたスパイを探すというゲームだ。もちろんスパイ側は最低の食材をブチ込んで、鍋を台無しにするのが目標だ!闇鍋のゲームなので、役職や能力も人狼とは一味違うものになっている。

基本は食材探索→投票→調理というサイクルの繰り返しで、他人に投票されることで鍋に投下できる食材の数が減ってしまう。食材探索のかわりに裏切りものに関する情報を集めることなどもできるので、うまく立ち回ることでスパイの情報を集めつつ、みんなで素敵なお鍋を作るのだ!

闇鍋と人狼をかけあわせた発想の時点でもう勝ってるようなものだが、各役職の能力や細かなシステムなども良くできていて、正体隠匿系のゲームでありがちな「嘘をつく会話が苦手で……」という方でも楽しめそうだ。またドット絵もたいへん素敵で、個人的には鍋を作っているときにオーディエンスがガンガン野次を飛ばしてくるのがめっちゃ可愛くて好きです。

友達と遊ぶのももちろん、CPUを入れることで少人数でもプレイできるし、1人でプレイするソロモードもあるなど、かゆいところに手が届く仕様となっている。こちらは現在AndroidとiOSでストア配信中なので、友人と手軽な正体隠匿ゲームを楽しみたい方にはぜひおすすめしたい。
次元の【ユコメ】からの脱出(ギミらぼシリアスゲーム部)
最後にご紹介する『次元の【ユコメ】からの脱出』は、その名前の通りジャンルとしては脱出ゲームに属するものだが、3人でなければプレイできないという、協力型謎解きゲーム。というのも、各プレイヤーはそれぞれゲームをクリアする(脱出する)ためのヒントを与えられるのだが、そのヒントは他のプレイヤーのためのヒントなのだ。つまり、自分がゲームをクリアするには他のプレイヤーからヒントとなる情報を聞き出さなければならない。

ゲームを進めると「耳を澄ませてください」「実際に声に出してください」といった指示が現れるので、その指示に従って情報を聞きつつ、時には自分の持っている情報の中から適切なものを選んで相手に渡す必要がある。例えば、筆者はゲーム中で「ヒユーホ語」という架空の言語についての知識を与えられており、他のプレイヤーはその「ヒユーホ語」で書かれた文章の世界にいて……といった具合だ。

プレイヤー同士は声は聞こえるものの、画面を覗くことはできない。「こんな情報何に使うんだ?」と思っていた情報が、別のプレイヤーの謎を解く鍵になっていたりするので、コミュニケーションを取り合ってお互いに自分の状況をうまく伝えていくことが重要だった。

実はこのタイトル、「シリアスゲーム」と言って、教育や医療の分野で用いられるゲームの一種で、「コミュニケーションをとらせるにはどうすればいいんだろう」という問いの中から生まれたものだそうだ。ゲームとしても確かに面白い一方で、報告・連絡・相談みたいなものの練習にもなりそうだ。そう考えるとなんか就活の課題とかで出てきそうだな……。
こちらのタイトルについて、現在のところ配信などは行われていないものの、製作サークルのTwitterによるとリリースに向けて動き出すとのことなので、期待して待ってみたい。
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