2023-11-28

【コラム】個人ゲーマーが今後も最速攻略を目指すために必要なこと|コミュニティ施策から見る今後のゲームマーケティングの動向について考察

攻略サイト、Youtube、X(Twitter)、様々な媒体ゲームの攻略情報を入手できる現代。ゲームの最速攻略に挑むプレイヤーはどのように取り組めば良いのか。先日実施されたゲーム業界関係者向けのセミナーイベント 「ゲームDXフォーラム」より、カゲマスのDiscord運営を参考にしつつ、今後のゲーム会社の動向を考察します。

この記事はこんな人におすすめ

この記事は、ゲームの最速攻略を目指すゲームプレイヤーが『今後も最速で攻略を進めていくためにはどんなことが必要なのか』について、ゲーム業界の現状や施策事例を交えながら、今後の動向を考察していく記事となる。

普段攻略サイトを見ない、という方にこそ、新たなゲームに取り組む際の参考になる内容だと思うので、ぜひご覧いただきたい。

ゲームDXフォーラムとは

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『ゲームDXフォーラム』とは、ゲーム業界を盛り上げるために開催されたゲーム業界関係者向けのセミナーイベントだ。

先日開催された第1回では、『カゲマス』(株式会社Aiming)の事例について発表が行われたのち、業界関係者で交流会が行われた。会では簡単な飲食物が用意されており、終始カジュアルな雰囲気で進行していた。

今後の開催も検討しているようなので、引き続き追っていきたいと思う。

また、今回企画・運営をされたコンフィデンス・インターワークス様も当日の記事をまとめているので、興味のある方はぜひチェックして欲しい。

ゲーム業界の現状

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昨今はゲームの攻略情報を発信する媒体が多く存在している。我々ゲームエイトをはじめとした攻略サイトはもちろんだが、Youtubeに投稿された攻略動画や、DiscordやX(Twitter)から発信されている情報を参考にする方も多いだろう。

上記で挙げた「攻略情報を発信する媒体」は、それぞれ異なったコミュニティを形成していくのだが、特にDiscordやX(Twitter)を用いたコミュニティについての注目度が高まっている。

DiscordやX(Twitter)の特徴

DiscordやX(Twitter)で行われる交流の特徴は、何と言ってもユーザー各々の直球な意見を見られる点にあるだろう。その意見から交流に発展し、そのゲームに対するモチベーションが上がるということも少なくない。

つまりそういったコミュニティでは、ユーザー間のつながりが強いといえる。友人と一緒に始めたゲームは、一人で始めたゲームよりも長続きした、という経験はないだろうか?
それと同じ原理だ。

しかし繋がりが強い故にネガティブな意見も伝播しやすい、というデメリットもある。

そんな難しいコミュニティに関して、直近『カゲマス(陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン)』で実施された施策例をもとに、運用のコツや、どういったところに注目しているのかについて興味深い話が展開された。

コミュニティ施策の成功事例

カゲマスとは

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カゲマスとは『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』の略で、株式会社Aimingより配信されているゲーム。

原作で深掘りしきれていないヒロインにも、それぞれにスポットを当て、ファンの心を掴んだ人気ゲームだ。

成功の秘訣はDiscordを用いたコミュニティ施策か

カゲマス成功の要因の一つに、Discord施策が実施されていたことをご存知だろうか。リリース前から用意されていた公式Discordだが、現在では参加者が65,000人を超える大型コミュニティとなっている。

この施策についてAimingのマーケティングチームマネージャーの小川さんは以下のように語った。

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●Discord施策を始めるに至った経緯

Discordを始めたのは、アサルトリリィのDiscordを拝見したことがきっかけなのですが、はじめて見た時に、正直アニメの盛り上がりを超えた反響があるように思えました。 そこで「このタイトルが成功した要因がまさにこのDiscordにあるんじゃないか」という仮説から始まります。 実際始めた当初はAimingとしても初めての取り組みであったため、 費用対効果がどのくらいあるのか、といったことが度々議題にあがりましたが、上記の事例をもとに社内の理解を得てスタートできました。 立ち上げ当初はリリース前かつアニメ放送前ということもあって、数百人程の小規模なコミュニティだったのですが、ゲームがリリースされてからは爆発的に増え、現在では66,000人ほども抱える大規模なコミュニティに成長しました。

●ユーザーを集めるために行った取り組み

ゲーム内にDiscordへの導線を設置して流入は狙っています。他には定期的にゲーム連動キャンペーンというものを実施しています。Discordと連携すれば、いわゆるガチャチケットなどのゲーム内アイテムがもらえる、というものですが、これは結構効果がありますね。

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●Discord施策の成果

一番の収穫だったのは、このコミュニティに所属してくれているユーザーには課金経験者が多いということが判明したことです。 過去に開催したキャンペーンでは、当時Discordに登録してくれていた3~4万人のうち、2万人ほどが参加してくださったのですが、結果として驚いたのが、この参加者のうち7割が課金したことのあるプレイヤーでした。 このコミュニティは課金経験者の割合が多いということが証明された瞬間で、それまでも定性的な価値は感じておりましたが、定量的な側面においても大切なコミュニティであることを再認識いたしました。

●X(Twitter)との違いは?

Xはオープンなコミュニティなので、何か好きなことに関して発信する時に、友達と繋がっているアカウントと趣味アカウントを分けるとか、ゲームごとにアカウントを分けるといった、発信先へ配慮する方を見受けることがあると思います。 一方でDiscordはサーバーに参加している人は基本好きな人たちの集まりなので、ディープな発言も気軽にできる、という点は大きいのかなと。 そういう環境なので、ユーザーが自分たちでコンテンツを作って、評価されて、というサイクルが生まれやすいのではないかと考えています。 実際カゲマスのDiscordではユーザーの方が自発的にイラストを描いて投稿してくれたり、初心者の方に教えてあげたりといった流れも確認しております。

これからのゲーム最速攻略に必要なこと

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DiscordやX(Twitter)に注目していきたい

今回はAiming様のコミュニティ施策について伺ってきたが、現在こういったコミュニティ形成に注目しているゲーム会社は多い。

今後はDiscordやX(Twitter)といった「ユーザーの交流が盛んに行われる」場所の価値が高くなり、新たなゲームがリリースされる時には、並行してコミュニティを形成しようとするゲーム会社も多くなるだろう。

そうなった際に、自らコミュニティに属して情報交換を行なっていくことが最速攻略に繋がるため、新しいゲームに本気で取り組む際には、そういったコミュニティで他の攻略組と一緒にゲームをプレイしていくことをおすすめする。

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