2023年9月14日にNintendo Switch™版、2024年6月18日にSTEAM®版が発売された『バテン・カイトス I & II HD Remaster』。独特なカードバトルシステムが採用されているゲームになっており、奥深い戦闘を味わえる作品になっている。そんな本作のゲームシステムや世界観をみなさんにお届けしていくので、最後までチェックしてみてほしい。
『バテン・カイトス I & II HD Remaster』とは
みなさんは『バテン・カイトス I & II HD Remaster』をご存知だろうか。本作は約20年前に発売された名作RPG『バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海」（以後、『バテン・カイトスⅠ』と表記）と「バテン・カイトスⅡ 始まりの翼と神々の嗣子」（以後、『バテン・カイトスⅡ』と表記）のリマスター版として登場した作品だ。
当時の世界観をそのままに、遊びやすさが向上のため、ゲーム進行をサポートする新機能が追加されていたり、、グラフィックが美しくなっている。特に日本製のRPGが好きな方におすすめで、どこか昔懐かしい雰囲気が印象に残る仕上がりになっている。
では早速『バテン・カイトス I & II HD Remaster』のゲームシステムや世界観を中心にお届けしていくぞ。
知らない方でも大丈夫！20年前の名作RPGシリーズが美麗になって復活
本作は先ほども紹介した通り、約20年前に発売された『バテン・カイトス』シリーズのリマスター版になっている。背景グラフィックや3DモデルをHD化して収録されているので、当時の世界観をそのままにどこか懐かしい雰囲気を感じられる仕上がりになっている。
また、ゲーム画面のアスペクト比も4:3から16:9に変更されている。ゲーミングモニターの全画面で楽しめる仕様で、よりゲームの世界に没頭できるようになっているのも魅力の一つだろう。ただリマスターしただけではなく、細かな部分までしっかり現代の環境にアップデートされている。
本作のプレイヤーは精霊的な立ち位置に属しており、メインキャラのカラスやシェラ達がモニター越しに話しかけてくる演出が独特だ。まるで自分がゲームの中にいるような感覚を味わえるのはもちろん、ストーリーが進むにつれてどんどん感情移入できる。会話で発生する選択肢も様々で、従順に話を聞いたり、捻くれた返事を返すこともできるので、各キャラの反応を見るのも面白要素の一つになっている。返事の内容によっては、キャラクターたちとの絆を深めることができ、バトルなどでその威力を発揮することもあるらしい。
▲ゲームを進めていると様々な地形や環境がプレイヤー達を待ち受けている。上記の画像のような深い森がステージになっていたり、ファンタジー要素満載のお城のような建物、独特な乗り物なども登場する。
▲上記の画像は空を飛ぶ飛行艇だ。乗り場は橋のようなデザインになっており、渡っているだけでハラハラしてしまう。
▲ワールドマップを見るだけでも様々な世界が存在していることが分かる。一つ一つのマップも作り込まれているので、細かな部分まで注目しながら進めていくと新たな発見があるかもしれない。
ここでは軽めの説明になっているので、より詳しくゲームの世界観を知りたい方は、下記の公式サイトや公式Xアカウントを確認してみて欲しい。
ゲームを快適にプレイできるシステムも搭載！
また、リマスター版の本作にはオートバトル以外にもエンカウントキャンセルやインスタントKO、ゲームスピードやバトルスピードの調整、バトルリザルト簡易表示などゲームを快適にプレイできるシステムが用意されている。簡単に機能の内容を説明しておくと、エンカウントキャンセルは敵とのエンカウントを無効化、インスタントKOは敵を一撃で撃破できる、ゲームスピードとバトルスピードは100％・200％・300％の3段階で調整可能、バトルリザルト簡易表示はバトルターン終了時に表示されるリザルト画面を簡易化する機能だ。
これらはマイセットから変更することができるので、自分のプレイしやすい設定に変更しながらゲームを進めることが可能だ。
リアルタイムで戦況が変化する「マグナスバトル」！奥深いカードバトルを楽しめる！
本作のバトルシステムには、リアルタイムで状況が変化していく「マグナスバトル」という独自のシステムが採用されている。本作の世界では、物体に含まれる本質、「マグナ・エッセンス」を抽出しカードに封じ込め、必要時には元の形に戻すことができるという仕組みがあり、マグナ・エッセンスを封じ込めたものを「マグナス」という。このマグナスを使用して敵と戦うのが本作のバトルの醍醐味になっている。
様々なものをカードに封印でき、フィールドを探索することで手持ちのカードがどんどん増えていく。フィールドマップ上にあるクリスタルからドロップしたり、オブジェクトから入手できるのだ。何気なく探索していると思いもよらないものを入手できたりもするので、「こんなものまで封印できるんだ！」と驚かされること間違いなしだ。
そして入手したマグナスを元にデッキを組んでいく。バトルマグナスは全4種あり、攻撃マグナス・防御マグナス・属性補助マグナス、アイテムマグナスをバランスよく組むことがゲーム攻略の近道になっている。攻撃マグナスばかりで組んでしまうと、防御や回復を行えずに一気にHPを削られてゲームオーバーになってしまうことも。リアルタイムでバトルが進んでいくので、手持ちのマグナスを把握しながら攻撃と防御を切り替える必要があるぞ。
バトルが開始されると、画面下部にデッキに編成したカードがランダムに表示される。また、表示されるカードの数はキャラクターのレベルやクラスを上げることで増やすことが可能だ。このカードを駆使しながら敵に攻撃を与えたり、防御したりしながら戦闘を進めていく。リアルタイムバトルかつ自分のターンに制限時間がかかるため、瞬時にカードを選択する必要があり、一瞬の判断で一気に戦況が変わってしまうこともある。常に手持ちのカードと敵の行動に気を配ってバトルを進める必要があり、ターン制バトルやアクションバトルとは違った面白さを持ち合わせている。
ちなみにバトルにはオートモードも搭載されており、ストーリーを楽しみたいけどバトルが苦手という方でも安心してプレイできる設計になっている。バトル中にオートを解除することもできるので、とりあえずONにしておいて倒すのが難しい敵は手動に切り替えて挑むことも可能だ。
攻撃には全7種の属性（無属性・火・水・空・時・光・闇）が存在し、敵との相性によって与えられるダメージも変化。エンカウントする敵の属性に合わせてマグナスを選ぶことで、バトルを有利に進められるようになるため、デッキの組み方も重要だ。さらにマグナスの組み合わせによってコンボ攻撃を繰り出せるので、様々な組み合わせを試す楽しみもあるぞ。
▲ストーリーを進めていくと強大なボスと対峙するシーンも見受けられる。一体どのようなバトルが待っているのか…とワクワクドキドキすること間違いなしだろう。
『バテン・カイトス I 』のオリジナルバトルシステム「SPコンボ」
『バテン・カイトスⅠ』と『バテン・カイトスⅡ 始まりの翼と神々の嗣子』のバトルは、マグナスを使用したバトルでありつつも、カードの出し方やデッキの組み方などシステムが異なる部分が多くある。例えば、『バテン・カイトスⅠ』ではパーティーひとりひとりのデッキを組む必要があるのに対し、『バテン・カイトスⅡ』では共通のデッキをパーティーで使用する。ぜひそれぞれのバトルシステムを楽しんで欲しい。先ほどはバトルの概要についての紹介をさせていただいたので、ここからはそれぞれの作品に登場するコンボ技について説明をしていく。
『バテン・カイトスⅠ』に登場するSPコンボは、バトル中にカードを特定の組み合わせで出した際に発動し、新しいマグナスを入手できるシステムだ。全部で141種類のSPコンボが用意されており、解放するまでシークレットになっているので、思いもよらない組み合わせで発動することもあるだろう。
強力なマグナスを生成できるので、ゲーム序盤から積極的に活用していきたい。注意点としては、コンボによってはマグナスを正しい順番で並べる必要があるので、手札に特定のマグナスが揃ったからといって慌てて操作しないようにしよう。
ゲーム序盤から終盤にかけてお世話になるシステムになっており、様々なマグナスを入手しておく必要がある。ゲーム内の時間経過で入手できるマグナスも存在する。変化を見守ることも楽しいが、持ち物として大事にしすぎると、例えば回復マグナスであるたけのこは武器マグナスの竹となってしまうこともあるため、注意しよう。
ここでいくつかSPコンボの組み合わせを紹介しておこう。初心者の方におすすめの組み合わせは、ごはん＝パワーメット（防御マグナス） + 米 + ミネラルウォーター + ファイアバースト（攻撃マグナス）（効果：回復）、綺麗な花＝つぼみ + ライトフレア（攻撃マグナス）（効果：回復 + 状態異常回復）などだ。ゲーム序盤で必要不可欠な回復系のSPコンボになっているので、攻略する際は意識をして狙ってみて欲しい。
面白いSPコンボでことわざや早口言葉関係のものも存在し、鯛＝つり竿 + 海老（効果：回復 + 状態異常回復）、早口ルージュ＝麦 + 米 + たまご（効果：最大HPアップ）などもある。また、食べ合わせで味が変化すると言われる食べ物関係のSPコンボもあり、ウニ＝プリン + 醤油（効果：回復）、栗＝ハチミツ + チーズ（効果：回復 + 状態異常回復）といったユニークなものも！遊び心の効いているSPコンボもいくつか用意されているので、自分の知っている組み合わせをマグナスでも再現してみるのも面白いだろう。
最後に紹介するのは、ゲームをやり込んだ際に見つけて欲しい、かなり強力な攻撃マグナスを生み出すことができる組み合わせだ。ラブレターを3通書いた先に見つけられる「ストーカーレター」、綺麗な髪の毛を手に入れるのに時間がかかるのもよくわかる「天使の髪の毛」。この2つのSPコンボの条件を満たすためには、かなりのやり込みが必要になってくるので、ぜひ腕試しとして挑戦してみて欲しい。
『バテン・カイトス II 』のバトルシステム「リレーコンボ」
▲リレーコンボが発動すると、画面に「RELAY COMBO!!」の文字が表示される。
『バテン・カイトス II 』で採用されている「リレーコンボ」とは、特定の条件を満たすことにより、仲間同士のコンボを繋げるシステムのことだ。発動させることで連続ヒットとみなされ、驚異的なダメージを与えられるため、一気に敵のHPを削ることが可能だ！オートバトルでの発動は難しいものになっているので、発動したい際は手動でプレイすることをおすすめする。
気になるリレーコンボの発動条件は、前のキャラが必殺技のマグナスを使用 + 次のキャラのカードに付いている精霊値（カード右下についている数字）が「1」のマグナス、または「R」が付いているマグナスを出す + 同じ敵を攻撃することで発動する。
一見難しそうに見える発動条件だが、手持ちのマグナスを調整しながらバトルを進めると意外と簡単に発動できる。発動条件さえ覚えておけば、初心者でもゲーム序盤から繰り出せるのがありがたい。
当時プレイしていた方も必見！ストーリーはもちろん音楽もそのままリマスター
『バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海』は育ての親と弟の仇・ジャコモを追っているカラスが、モンスターに襲われ気を失って助けられるシーンからストーリーが始まる。カラスに憑いている精霊（プレイヤー）は襲われたことによって記憶を失ってしまう。カラスが旅の中で、少女シェラと出会うことで物語が大きく動き出す。世界の崩壊を止めるための彼らの旅は、想像もしない展開を見せていくことになる。ネタバレ防止のためにここでは軽く紹介するに止めるので、気になる方は自分の目で顛末を見届けてみて欲しい。
『バテン・カイトス II 始まりの翼と神々の嗣子』は、『バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海』の20年前の世界となっている。
主人公サギは、帝国アルファルドが擁する精鋭暗黒部隊の新入りとして任務に就くが、パートナーギロは「皇帝暗殺」の濡れ衣を着せられ、帝国から追われる身となってしまう。こちらもプレイヤーは精霊として、少年サギと冒険をしていくことになるが、前作同様ストーリーの奥深さが魅力のひとつ。ちなみに遊ぶ順番は時系列を気にせずに楽しめるため、気になるほうからプレイできるぞ！
▲ストーリー序盤で親の仇のジャコモと対峙。一体どのようなストーリーが展開されるのか…序盤からハラハラドキドキしてしまう。
そしてリマスターということもあり、当時の音楽やBGMもしっかり再現されている。往年のファンの方にはたまらない仕上がりになっている。プレイ済みの方も懐かしい気持ちでゲームを楽しめるのも魅力の一つだろう。
特に音楽に関しては、数多の名作RPGを担当した桜庭統氏が手がけている。音楽配信サービスでサブスク配信もされているので、ぜひ探してバテン・カイトスの世界観を耳で楽しんでみて欲しい。
公式YouTubeではトレーラーも公開中！気になる方は要チェック
公式YouTubeには本作の世界観を確認できるトレーラーやシステム紹介動画が公開されている。独特な世界観を肌で体験できるものになっているので、一度試聴することをおすすめする。また、他にもBGMのサンプルを視聴できる動画や発売1周年を記念したファンアート動画も公開中。作品をより楽しみたい方はぜひ！
名作JRPGを求めている方におすすめ！独特な世界観を存分に味わおう！
ここまで『バテン・カイトス I & II HD Remaster』のゲームシステムや世界観を中心にお届けしてきた。当時の雰囲気をそのままに、今のプラットフォームでも遊びやすくなり快適なゲーム体験を味わえるようになっている。
RPG好きな方や初見の方にもおすすめできる内容なので、ぜひ購入してバテン・カイトスの世界観を味わってみてほしい。今回紹介したのはSteam版なのだが、Nintendo Switch版も販売されているぞ！
そして、本作はSTEAM®で11/28〜12/5のAM3:00にかけて開催されているオータムセールの対象ゲームになっている。お得に入手できるチャンスになっているので、この機会を見逃さないようにしよう。
最後に、豆知識としてみなさんの頭に入れておいて欲しい情報があり、セール最終日の12/5は21年前の2003年に「バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海」が発売された記念すべき日なのだ！21年という長い時を超えて発売日と同じ日に、バテン・カイトスをプレイしてみてはいかがだろうか。
『バテン・カイトス I & II HD Remaster』の概要
BATEN KAITOS™Series & ©Bandai Namco Entertainment Inc.
©Nintendo
[提供]：株式会社バンダイナムコエンターテインメント
（編集・執筆／ゲーム山本）
