2024-04-12

【開発者インタビュー】日本では珍しいマッチ3パズルを楽しめる『クリッタークルー(Critter Crew)』の開発者にインタビュー!なぜマッチ3パズルの開発に挑んだのか?真相に迫る

全世界で愛されている『ラストクラウディア』を手がけるアイディスが贈る新作マッチ3パズルゲーム『クリッタークルー(Critter Crew)』の開発者に直撃インタビュー。マッチ3パズルというジャンルでゲームを作ろうと思った経緯や開発秘話などを中心に聞くことができたので、気になる方はぜひチェックしてみて欲しい。

自己紹介

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▲左:篠子裕氏、右:郷田努氏

郷田努氏(以下、郷田氏):クリッタークルーのプロデューサーを務めております郷田努と申します。組織内では開発部の部長も兼任してます。ディレクターと二人三脚で、開発チームをまとめ、面白くて売れるマッチ3パズルゲームを作り上げることを目標に、必要なすべての役割をこなして邁進してきました。

クリッタークルーは私にとっても初めて開発するジャンルであり、商品企画の観点から様々な可能性を模索し、試行錯誤を繰り返しました。弊社のミッションである「世界一遊ばれるゲームを創る」に基づき、最初はどのようなマッチ3パズルゲームであれば世界中のお客様に受け入れて頂けるかを考えるところから私の仕事はスタートしました。

企画段階では、世界で受け入れられるキャラクターデザインを実現するために、私がメインで世界中のアニメーションスタジオやデザイナー、アニメーターなどにアプローチをしましたし、開発段階では、チームメンバーの士気を高め、課題解決に共に取り組むために話し合いを重ね、一緒に考えてまいりました。

グローバルローンチに向けての最終段階では、ディレクターと協力してプレイチェックを行い、細かなパラメーターの調整をしました。個人的にはプロデューサーとはプロジェクトの成功のために必要なすべての仕事をする究極の雑用係だと考えております。チームの旗頭として常に率先して動き、先頭に立ち続けるのがプロデューサーの役割だと思っています。

ちなみに私もディレクターの篠子もRPG開発中心のキャリアなので、「どうしてマッチ3パズルゲームを手掛けているのか?」と思われる方も少なくないのではないかと思います(笑)

篠子裕氏(以下、篠子氏):ディレクターを務めている篠子裕です。プロデューサーと相談しながらゲーム全体の目的と方向性を決定し、その実現に向けて仕様、レベルデザイン、グラフィックデザインなどをチームに伝え、開発の進行を務めています。ゲームの面白さに責任を持つ役割ですので、プレイしてみて問題があれば私の責任だと思ってください(笑)。

以前はスマートフォン向けRPGのシナリオディレクターや、弊社の別タイトル『ラストクラウディア』のプロデューサー兼ディレクターも務めていました。

郷田が言う通りスマートフォン向けRPGの開発経験が多いですね。その経験を活かして、クリッタークルーでは上記に加えて世界観やキャラクター設定の作成も行っています。

日本では珍しいマッチ3パズルの開発秘話!紆余曲折から生まれた最高傑作!

ーー本作は日本では珍しいゲームジャンルだと思うのですが、どのような経緯で開発まで至ったのでしょうか。

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郷田氏:弊社の掲げているミッション「世界一遊ばれるゲームを創る」を実現するために、マッチ3パズルゲームというジャンルが適しているという点が大きいです。

アプリゲームの主要国では、パズルゲームのジャンルはトップ3に入っており、世界のアプリゲーム市場の中でも成長を続け、全体の市場規模の4分の1程を占めていると言われています。

篠子氏:パズルゲームが候補に挙がり、郷田が市場を調査し、私がパズルゲームの面白いポイント、システム、開発期間、予算などの要素を確認した上で、開発着手となりました。

こうした流れなので、当初は郷田と私の2人しかメンバーがいませんでした。そこからプログラマーとUIデザイナーが1人ずつ増え…となかなか大変なスタートでした(笑)それが私たちの開発の始まりでした。

ーー世界的に人気なジャンルだったんですね。開発するにあたって不安はなかったのでしょうか。

篠子氏:マッチ3パズルゲームには、ガチャが無いという特徴があるので、少し怖かったですね。日本はガチャをビジネスモデルにしてゲームを作っているので、挑戦する判断をするまでが大きかったと思います。

そこに関して郷田が市場調査を進め、私が面白さの部分を調べたり、代表が踏み込む覚悟を持ったりと、弊社だからこそ挑戦出来たことなのかなと思いますね。

郷田氏:マッチ3パズルゲームは、RPGと比べたら、短期間で比較的簡単に開発できると思っていましたが、調べてみると複雑なシステムで作られていることがわかりました。しかし、当初より開発に期間がかかっても挑戦する価値があるということで、私たちは開発することを決意しましたね。

ーー本作はオフラインでもプレイできるとのことですが、システムを導入するにあたって、苦労した点や難しかった点を教えていただけますか。

篠子氏:マッチ3パズルゲームは「空いた時間に手軽に遊びたい」という方が多いので、いつでもすぐに遊べるようにオフラインでもプレイ可能にしました。

また、多くの国で配信することが決まっていたので、北米や日本ほど通信環境が十分ではない地域も多くあります。そうした地域に暮らしている方々にも楽しんで遊んでいただきたいという思いもありました。

しかし、開発は本当に困難でした。これまで開発してきた通信頻度が多いタイトルのノウハウが使えないため、不正防止や複数の方で競うランキング系イベントなど、様々な課題に対処するために、ひとつひとつプログラマーと対策を検討しながら進める必要がありました。当然、不具合も多発し、開発メンバーには苦労をかけました。

ーー低スペック端末でもプレイできるとのことですが、開発時に苦労したエピソードを教えていただけますか。

郷田氏:マッチ3パズルゲームは、いかに多くの方に遊んで頂けるかが重要ですので、どんな通信環境の国でも遊べるようにすることは至上命題でした。

また、ゲームの処理負荷には、かなり気を遣いました。マッチ3パズルゲームのユーザーは幅広いため、古いスマートフォンやスペックの低い端末でも快適に遊んで頂けるように、クオリティーと処理負荷のギリギリを攻めて、開発をしました。

篠子氏:爽快感を求めて、演出を派手で気持ちよくしようと進めると、気がつけば処理が重くなり、容量が増えていたこともよくありました。一度できた状態から調整している最中にどうしても見た目を良くしたい演出やギミックが出てきてしまい、再度全体を調整することになったこともありました。デザイナーとプログラマーには本当に感謝しています。

ーー何年前くらいの端末まで動くのでしょうか。

郷田氏:6年〜7年前ぐらいの端末でも、快適に動作するように作られています。

篠子氏:そうですね。2014年発売のiPhone6以上であれば動くので、10年程前のものでも動作はします。

郷田氏:色々な端末を持っている国の方々がいらっしゃるので、なるべく低スペックでも動くように意識して開発しています。欧州では、端末を買い換えない方が多く、5〜6年前の端末を使うことも普通です。そのため、世界中で遊ばれるゲームを作るためには、低スペックでも動き、楽しく遊べるようにすることに力を入れました。

ーーかなり前の機種でも動くんですね!海外でよく見られるキャラクターデザインが特徴的だと思うのですが、どのようなプロセスを経て現在の形になったのでしょうか。

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郷田氏:マッチ3パズルゲームのユーザーベースは幅広い年代に渡り、男女比は少し女性が多いですが、ほぼ半々です。そして、年代・性別だけでなく、様々な国や地域を含めて、好まれるキャラクターデザインである必要があると考えました。

大まかな方向性はすぐに決まりましたが、実際のデザインには相当に時間がかかりました。最初は、社内のデザイナーから募りましたが、どうしても日本テイストが強くなってしまい今回の要件を満たすのは難しいと判断しました。そこからは世界的にキャラクタービジネスで成功している企業に相談したり、国内外のデザイナーやアニメーター、漫画家にも相談しました。

最終的には世界中のアニメーションスタジオにもアプローチして、ようやくその中の一社から回答がありました。それが今回、キャラクターデザインを一緒に作り上げたcreative capers entertainment社でした。当時、まだコロナ禍で渡航手続きも難しい時期でしたが、彼らと一緒に仕事をしたい一心でスタジオがあるロサンゼルスへ直接飛びました。

スタジオは、世界的アニメーションのリーディングカンパニーで活躍してきたベテランアニメーターたちが作っていて、オフィスもとても素敵だったのを覚えています。お会いすると、ハートフルな人たちですぐに意気投合し「一緒に仕事をしましょう!」と無事契約することができました。

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篠子氏:私が設定を考えたキャラクターのウサギ、キツネ、オオカミのデザインは、想像を超える可愛らしさで、そのデザインを見たときのテンションの上がりようは忘れられません。creative capers entertainment社さんと一緒に仕事ができたことは、本当に嬉しいことでした。

ーー様々なギミックが登場すると思うのですが、ゲームの世界観を損なわないように工夫したことを教えてください。

篠子氏:クリッタークルーのテーマが「旅」なので、それに沿ったものや、キャラクターの設定に合わせたモチーフを選んでいます。冒険要素も少し入れているのですが、入れすぎると男の子っぽくなり過ぎるので、そこは可愛らしさとのバランスを重視しました。

また、ギミックは単体で見るだけではなく、実際にパズル画面で表示された際にどう見えるかにも注意しています。同時に数多く登場するギミックもあるため、その時に違和感に繋がらないよう調整を行いました。

郷田氏:ギミックに関しては、リアクションも意識しています。結果だけを見せるのではなく、ギミックによってパズルが壊れていく途中の段階も表現することで、ギミックを達成する楽しさにも繋がりますからね。動きがないと何が起きているのか分かりづらいですし、パズルの面白さも損なわれてしまうので、リアクションにこだわったのは結果として良かったなと思っています。

ーーかなりの数のステージがあると思うのですが、どのようにして膨大な数のステージを作成したのでしょうか。

篠子氏:どんなステージにするか考えるのはとても大変でした。さらに、途中でシステム変更やギミック調整などがあり、作成済みのステージを作り直すこともありました。しかし、パズルステージの面白さは絶対に譲れないポイントですので、ここは妥協せずに調整しています。もちろん、追加ステージの調整は今後も続けていきます。

郷田氏:順番に手順を踏むことでクリアできる、やりごたえのあるステージも用意しています。パズルをサクサク壊していく爽快感だけではなく、難易度の高いステージを攻略できた時の達成感が好きな方も多いですからね。

後は、ステージの追加だけではなく、過去ステージの調整も定期的に行う予定です。ただ単に追加すれば良い訳ではなく、各ステージのデータをしっかり精査して、問題がある箇所を修正していくことも重要ですからね。

本作の魅力は隙間時間でできるお手軽さ!にも関わらず奥深いゲーム性が待っている

ーー開発者目線での本作の最大の魅力はどこだとお考えでしょうか。理由を交えながら教えてください。

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郷田氏:まずはパズルゲーム部分の手触りです。これは他のゲームより、気持ちのいい手触りになっていると自負しています。病みつきになる爽快感のあるプレイ体験が味わえます。

パズル部分だけではなく、遊びたい時に数秒でアプリが立ち上がる点や、ローディングにかかる時間がほとんどなかったりすること込みで、ストレスフリーで気持ち良くプレイできる作品に仕上がりました。

篠子氏:郷田の言う通り、手触りの良さはぜひ感じてほしいです。今後も改善し続けていきますので、開発メンバーと一緒にクリッタークルーの進化を楽しんでいただければと思います。

ーー運営陣一推しの機能やイベントを教えていただけますか。

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篠子氏:ぜひチームに参加して各種イベントをプレイいただきたいです。世界中の人たちとランキングを競う楽しさは、全世界に向けて配信している本作ならではの特徴です。もちろん、報酬もたっぷり用意されているので、勝利すればステージの進行がさらに加速します!

郷田氏:チームイベントは、始めたばかりでもチームに入ればアイテムをもらいやすくなりますし、イベントが開催されている時は、たくさんの方が遊んでいるので、チームの恩恵を最大限受けることができると思います。結果、レアアイテムがもらえたりするので、とても遊びやすいと思います。

コミュニケーションを取らなくても楽しめます。放置しても報酬が入るので、ぜひチームに参加していただければと思います!

ーー全世界向けに作った部分は日本向けとどう違いましたか。また、各国の反響はどうでしたか。

郷田氏:イギリス、台湾、オーストラリアでテストローンチをしてきましたが、イギリスや欧州の方々から、ゲームの世界観が好き、キャラクターが好き、音楽が気に入った、ゲームプレイが楽しいといったコメントを頂いています。

日本の方からは、日本向けではないけどキャラクターが好きというコメントを頂きました。また、ゲームにハマって原稿が進まないと友人の漫画家からは苦情を言われましたが、これは狙い通りにゲームができあがっていることなので、謝罪しつつも良かったと思っています。

ーー今後のアップデートの予定を差し支えない範囲で教えていただけますか。

郷田氏:基本的に2週間に1回、ステージを追加していきます。その度にリーグを更新したり、ぬり絵を追加したり、エリアの追加が中心になると思います。また、機能追加に関しては絶賛検討中なので、楽しみにしていてください!

あとは、季節ならではのイベントも考えています。例えば、夏なら夏らしい、秋なら秋らしい、ハロウィンやクリスマスなど色々とあるので、海外ならではのイベントや、日本独自のイベントも入れていきたいと思っています。

ーー世界中の季節で色々な楽しみ方ができるのは魅力ですね!

最後に読者に向けて

ーー最後にクリッタークルーを楽しんでいる方や、まだプレイされていない方に向けて一言お願いします。

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郷田氏:ゲームは常に問題を改善して、より良いものにしていくことが必要だと考えています。本作も遊んでいただくと、どんどん良くなっていく体感をしていただけると思います。日本企業でマッチ3パズルゲームに本気で挑戦してる会社は少ないと思うので、応援していただければ嬉しいです!

また、ガチャではないモデルで、ゲームで成功したいと思って一生懸命頑張っています。課金しなくても楽しく遊べるようにできてるので、面白さに気づいていただけると思います。ぜひダウンロードして遊んでいただければと思います!

篠子氏:クリッタークルーは、気持ちよさを大事にして作ったゲームになります。我々は主にRPGを作っている会社なので、RPGで培ったノウハウを活かしながら、演出面や手触り感の気持ちよさを取り入れられたと思っています。ゲームをプレイしてみて気持ちよさを感じたら、我々のこだわりを体感いただけたと思います。

また、アップデートで「ぬり絵」機能が実装されました。例えば、小さいお子さんがいらっしゃるご家庭であれば、親御さんがパズルを進めて、空いた時間にお子さんがぬり絵を進めるといった、役割分担をしながら遊べるゲームになっています。家族でも楽しめるゲームになっているので、ぜひ応援よろしくお願いします!

ーーお忙しい中、ありがとうございました!

『Critter Crew(クリッタークルー)』の概要

タイトル :Critter Crew(クリッタークルー) 対応 OS :iOS / Android ジャンル :マッチ3パズル サービス :基本プレイ無料(一部アイテム課金あり) 配信予定日 :2024年3月14日 公式 YouTube:https://www.youtube.com/@CritterCrew-AIDIS 公式 Facebook:https://m.facebook.com/people/Critter-Crew/61554299331154/ 公式 Instagram:https://www.instagram.com/crittercrew_game/

『株式会社アイディス』の概要

会社名:株式会社アイディス(AIDIS Inc.) 代 表:代表取締役社長 早貸 久敏 本 社:東京都渋谷区渋谷 1-7-7 住友不動産青山通ビル 5F , 6F 設 立:2016年1月27日 従業員数:138名(2023年12月末時点) 事業内容:ゲームの企画、開発、運営 URL:https://www.aidis.co.jp/

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