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2017.05.01 20:00

日本市場向けにゲームをローカライズするときは「世界観をしっかり設定するのが大事」――King Japanのキーマンに直撃!

月間アクティブユーザー3.94億人。200以上のオリジナルコンテンツを持つ、世界的に有名なゲーム会社のKing。『キャンディークラッシュ』や『バブルウィッチ3』など、日本でも多くのファンを持つゲームを生み出してきているが、今回はその日本支社であるKing Japanにお邪魔して、いろいろなお話を伺ってきた。

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▲代表取締役の枝廣憲氏(右)と執行役員Product Managerの大塚純氏(左)。

「ソーシャルゲーム」や「モバイルゲーム」という呼び方を無くしたい

――枝廣さんのこれまでのキャリアを教えていただけますか?

枝廣氏:僕はいわゆる純ジャパで、日本で小・中・高・大を過ごしています。その後広告代理店に入り、5年目ぐらいにベンチャー界隈の企業と接することが多くなりました。自分と同じ年代の方々が、社会で活躍されているのを見て刺激を受けました。社内でも非常にいい評価を頂いていたのでやめるか悩みましたが、自分の力を試したいと思い、2012年にgloopsというゲーム会社に転職しました。

gloopsでは、マーケティングの責任者を担当していました。たまたま3ヵ月でいい結果が出せて、CMOという立場にして頂き、日本だけではなくグローバルマーケットを見るために、翌年アメリカに移住。

アメリカを中心にグローバルなマーケティングを行おうとしていましたが、見事に粉々にその志を砕かれてしまいました。現地で友達はできましたが、仕事は進まず。2013年の夏に撤退になり、日本に戻ってきました。

たまたまサンフランシスコでシリコンバレーの人たちと知り合いになり、その中にKingも含まれていました。いろいろと話をしているうちに「キミを採用したい、という事しかか決めていない」と言われ、自由度があるならばやりますということで引き受けました。それで2014年の頭にスタートして、現在に繋がっています。

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――代表としてKing Japanをどのようにしていきたいですか?

枝廣氏:働いて楽しい場所にしたいですね。無秩序こそが一番の秩序だと思っています。無秩序のときは、会社は崩壊するしかありません。そのギリギリを攻めて、最低限のルールは守るようにしたいですね。その先に、みんなが自由に働ける環境を作っていきたいです。

――ご自身としてはゲーム業界をどのようにしていきたいですか?

枝廣氏:「ソーシャルゲーム」や「モバイルゲーム」という呼び方を無くしたいですね。ゲームはゲーム。以前、コンプガチャのような問題がありましたが、あれは非常にビジネスにフォーカスした結果だと思っています。ゲームは楽しいものだと思っているので、Kingのゲームは時間・場所・お金といった制約が少ないものばかりです。この理念を大事にして、携帯のゲームをひとつのゲームとして本当に面白いよねと思ってもらえるようにしたいです。

今いるメンバーとは違う毛色なので新しいことがいっぱいできる

――大塚さんのこれまでのキャリアを教えていただけますか?

大塚氏:ゲーム業界が以外と長くて、15年ぐらいやっています。最初はセガでサッカーゲームや『アウトラン』に出てくる、フェラーリの権利を取るような仕事をしていました。その後一番話題になったのは、LINEにいたときです。LINEでゲームの起ち上げに携わりました。

3人で始めたので、営業もやりますしゲームも作りますし、契約書を結ぶということもやっていました。2012年にLINEを退職して、ドイツのWoogaというカジュアル系ゲームを取り扱っている会社があり、日本に進出したいということで日本支社の代表を2年間やりました。その後本社の景気が悪くなり、日本オフィスを閉じることになりました。どうしようかなと思っていたところ、Kingに誘ってもらいました。

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――新メンバーとしてキーマンとなる大塚さんの今後の役割は?

大塚氏:肩書きが「プロダクトディレクター」なのですが、英語の「ディレクター」はその分野の責任者のような意味になります。なので、「プロダクト」の責任者というと、よくわからないんですよね(笑)。なので、ゲームをもっと良くしたり、開発中のゲームに意見をいったり、いろんなことをやっていきたいと思っています。少なくとも、今いるメンバーとは違う毛色なので、新しいことがいっぱいできるなと思っています。

転機となったのは2011年の元祖『バブルウィッチ』の登場。日本のオフィスは2014年にオープン

――御社の事業をご紹介していただけますか?

枝廣氏:Kingは2003年に設立されて、ヨーロッパでスタートしています。最初は自分たちのサイト上で遊べるゲームを作っていました。フラッシュゲームなど、ブラウザで遊べるミニゲームの集合体みたいな感じですね。

大きな転機となったのは2011年です。フェイスブックプラットフォームの発展にいち早く目を付けて、初代『バブルウィッチ』を発表したところ沢山の方々に遊ばれ、フェイスブックブラウザマーケットで1位を獲得しています。

さらに大きな転機となったのが、『キャンディークラッシュ』の登場です。こちらもモバイルプラットフォームの成長にいち早く目を付けて着手した結果、2012年末から2013年にかけて急成長を遂げることができました。King Japanは、2014年の4月にオフィスをオープンしています。

大塚氏:『キャンディークラッシュ』が売れたのが、Kingが有名になったきっかけですね。

枝廣氏:『キャンディークラッシュ』は全世界で5億回ダウンロードされ、ゲーム全体での月間アクティブユーザーも約4億人ほどいます。日本でも外部リサーチ会社によると、トップ3に入るほどのユーザー数を抱えていると言われています。

2014年の『ファームヒーロー』を皮切りに、ゲームも続々と出していき現在は14タイトルあります。直近では、『バブルウィッチ3』をリリースしており、こちらも多くのユーザーから高い評価を頂いています。基本的には、「カジュアルエンターテイメント」と呼ばれる、簡単に遊べるゲームを中心に提供しています。

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――14タイトルというのは日本用にローカライズされたものですか?

枝廣氏:そうですね。海外ではもっと沢山リリースしていますし、ウェブゲームなども含めると200以上リリースしています。

――ゲームの資産はたくさんもっているということなんですね!

枝廣氏:いまでも開発はしているので、ゲームの数は数え切れないほどですね。

――既存のゲームをローカライズしていく予定はありますか?

大塚氏:最近入社したので人ごとのようですが、Kingはすごくスマートな会社だと思います。ウェブプラットフォームにミニゲームが山ほどあって、ひとりの人が時間をかけて作ったものなどいろいろあるのですが、その中から面白いものをブラッシュアップしてモバイルに最適化していきます。そのため、ある程度以上面白いものしか製品化されない仕組みができています。1年に数本しか新しいタイトルが出ない場合でも、すごくクォリティの高い作品ばかりです。その中でも、ウケるものはローカライズしようという判断は日本のオフィスでやっています。

――日本向けにローカライズするときのこだわりはございますか?

枝廣氏:世界観をしっかり設定するのが大事だと思いました。単純に英語を翻訳するのとは少し違います。日本オフィス設立前に、『キャンディークラッシュ』だけ外部にお願いしてローカライズされていました。当時はゲームをクリアすると「なんて素敵な日々」と出てきていたんです。日本人は言葉もニュアンスも大切にする人種だと思うので、こうしたおかしいところをひたすら見つけ出していきました。他の人にも手伝ってもらいながら、テーブルを囲んでひと月くらいかけて見直していきましたね。それが私の初仕事でしたね。

――ちなみに、その「なんて素敵な日々」はどのように変更されたのですか?

枝廣氏:ひらがな4文字で「やったね」(笑)。言葉尻もフレンドリーなテイストに変えました。あとは、翻訳するときに長すぎるとテキストボックスにハマらなくなってしまうので、ユーザーの立場にたって、できるだけ短い言葉で伝えるよう考えていました。

――King Japanとしての目標を教えてください

枝廣氏:日本流を貫いて、この3年間結果を積み重ねてきました。今後は、Japan + globalに関しても、より可能性を追求していきたいと思っています。

大塚氏:イギリスやスウェーデンで作られているゲームなので、文化が違うと思っています。欧米流だと以外とドライな部分もあるので、望まれる品質や方法を採っていきたいですね。(リリースしたタイトルが)日本で生まれたゲームで、Kingも日本のゲーム会社だと思ってもらえるぐらいなところに持っていきたいですね。

――今年の目標はございますか?

枝廣氏:来たるべきゲームに備えて、今のコンテンツのオペレーションを盤石にすることです。例えば3日に1回ログインするユーザーさんが、3日に2回ログインするようになるといったようにしていきたいと思っています。

大塚氏:面白いゲームが出るので、その準備をしています。いつとは言えませんが(笑)。

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――本日はありがとうございました!

今回は新作のゲームについてお話を聞くことはできなかったが、このインタビューにもあるようにいろいろなものを仕込んでいる最中とのこと。それらの情報については、発表があり次第当サイトでも取り扱っていく予定なので続報を楽しみにしよう。

アプリ概要

キャンディークラッシュ

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タイトル:キャンディークラッシュ
ジャンル:カジュアル

バブルウィッチ3

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タイトル:バブルウィッチ3
ジャンル:カジュアル

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